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2002 年度 実績報告書

リポ蛋白の酸化変性と血管内皮の信号応答に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14370792
研究機関新潟大学

研究代表者

岡田 正彦  新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (30018915)

研究分担者 稲野 浩一  新潟大学, 医学部附属病院, 助手 (10262445)
三井田 孝  新潟大学, 医学部附属病院, 講師 (80260545)
松戸 隆之  新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (80209577)
キーワード酸化LDL / アポB / エピトープ解析 / VCAM-1 / アミノ酸配列 / 糖鎖 / 立体構造 / 動脈硬化症
研究概要

動脈硬化症初期変化の起るきっかけは、低比重リポ蛋白(LDL)がラジカル種の攻撃により酸化変性を受け、生理的な代謝が行われなくなるためと考えられている。しかし、LDLのどのような構造変化が血管内皮に対して異常信号として作用するのか、不明のままとなっている。本研究の目的は、(1)LDLの酸化過程を分子レベルで明らかにすること、(2)血管内皮の初期病変を引き起こす直接的なinitiatorを確定することである。また本研究課題の目的を果たすためには、上記のような分子生物学的実験の他に、LDLの立体構造を推測するための情報解析が不可欠である。
本年度は研究計画に従い、まずアポBの糖鎖の意義についての解析を行った。アポBに対して各種エクソヌクレアーゼ、エンドヌクレアーゼによる糖鎖の切断を行い、易酸化性を吸光度(232nm)で調べた。その結果、MANaseIIで切断を行った際に易酸化性が有意に高くなることが分かった。このことから、アポB上のマンノースが酸化防御に関わっていることが推測された。
次に、酸化LDLに対する内皮細胞の反応について解析を行った。既報に従って、酸化LDLを作成し、ヒト冠状動脈内皮細胞に作用させたところ、細胞接着分子VCAM-1のmRNAが増加する現象が確認された。既報のごとく、この接着分子が動脈硬化症のキーロールを果たしていることから、本実験系の妥当性が確認された。次年度以降、nativeLDLと酸化LDLを本実験系を組み合わせて、VCAM-1を惹起させるアポB分子のアミノ酸配列および、その立体構造を確定したい。またその準備として、アミノ酸リピート、親水性・疎水性などのデータから、立体構造を推定するための方法論に関する情報収集も行った。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Takashi Miida: "LDL-cholesterol and HDL-cholesterol decrease during the day"Ann. Clin. Biochem. 39. 214-249 (2002)

  • [文献書誌] 岡田正彦: "酸化変性LDLの臨床的意義と測定法"日本臨床検査医学会誌. 50・3. 248-253 (2002)

  • [文献書誌] Seitaro Maruyama: "Fenofibrate, a peroxisome proliferator-activated receptor α activator, suppresses experimental autoimmune myocarditis by stimulating the interleukin-10"J. Atheroscler. Thromb.. 9・2. 87-92 (2002)

  • [文献書誌] 岡田正彦: "酸化リポ蛋白と血管内皮とのクロストーク"臨床化学. 31. 50 (2002)

  • [文献書誌] Masahiko Okada: "Risk of carotid artery atherosclerosis : a prospective study in non-diabetic subjects (Niigata Study)"AHA Second Asia Pacific Scientific Forum. (in press). (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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