研究概要 |
前年度確立したアセテートキナーゼ(AK)及びピルベートホスフェートジキナーゼ(PPDK)の同時検出系においてを両酵素の検出限界はそれぞれ2x10^<-20>mol/assayであり,検量域は10^<-20>〜10^<-15>のダイナミックレンジを有していた.この2つの酵素を標識に用いて,前年度はモデルとして糖尿病関連マーカーのインスリンとC-ペプチドの2成分同時アッセイに応用した.今年度は競合法と非競合法との組み合わせの2成分同時アッセイを検討した.対象とする成分としては高血圧関連のAngiotensin I及びEndothelin Iについて,前者は競合法で,後者は非競合法のイムノアッセイ系を確立し,高血圧モデルラットの血中濃度の測定と血圧との関連を検討した.希土類キレートを標識に用いる時間分解蛍光イムノアッセイにおいては,ユーロピウム(Eu)及びテルビウム(Tb)キレートを標識に用い,腸管出血性大腸菌O-157のベロ毒素1及び2の遺伝子の同時解析を行った.2成分を同時に検出測定できる方法は,試料のダウンサイジング,測定時間の短縮化によるマンパワーの節減など検査の効率化に寄与するものと思われる.
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