研究課題/領域番号 |
14370805
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎・地域看護学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
樗木 晶子 九州大学, 医学部, 教授 (60216497)
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研究分担者 |
長弘 千恵 九州大学, 医学部, 教授 (00289498)
長家 智子 九州大学, 医学部, 助教授 (70207976)
堀田 昇 九州大学, 健康科学センター, 助教授 (00146797)
高杉 紳一郎 九州大学, 大学病院・リハビリテーション部, 助手 (40253447)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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キーワード | 入浴 / 血行動態 / 高齢者 / 若年者 / 自律神経調節 |
研究概要 |
【背景】我が国では高齢者の入浴中の急死や事故が多く高齢社会の進行と伴にさらに増えてゆくことが予想される。しかし、生理学的観点から入浴時の高齢者の循環動態や代謝における変化を科学的に検討した報告は少ない。【目的】高齢者の入浴時の呼吸・循環動態を入浴環境を一定にした設備で検討すること。また、地域における入浴の実態や習慣を調査し高齢者に対する安全な入浴方法を開発すること。さらに、高齢者における水中運動の有用性をリハビリテーション医学、健康科学の観点から検討することを目的とした。【方法】入浴実験は12人の高齢者、12人の若年者を対象として行った。入浴条件は室温:20、27度、湯温:38、41度の組み合わせから4種類の入浴を検討した。地域の入浴実態調査は訪問看護を受けている在宅高齢者92人を調査した。水中運動の検討は若年者で水中運動中の下肢筋活動を計測し、高齢者における水中運動のための基礎研究とした。【結果】高齢者、若年者とも38度の湯温の入浴では血圧、脈拍、酸素飽和度、rate-pressure product (PRP)、体温は有意な変化が無かった。41度では収縮期血圧や脈拍の上昇が入浴後にみられPRPの上昇も有意であった。このような血行動態の変化は室温が27度に比べ20度の時に著明となった。また、若年者に比べて高齢者では入浴時の血圧上昇が大きく、血行動態の変化が大きかった。地域における入浴の実態調査では入浴によって心拍上昇がみられ、自覚症状では心肺負荷の指標となり得ないことが分かった。また、水中運動時の下肢筋は水中では浮力が働くために関節や筋肉にかかる負荷が軽く筋放電量が陸上運動に比べて小さい傾向が見られた。また、地域においては夏場の入浴では入浴中の心拍上昇がみられたが、血圧上昇はなく我々の基礎実験と近似した結果が得られた。【考察】入浴時の高齢者の血行動態の特徴は高い湯温に対する交感神経系の反応が若年者に比べて大きいこと、末梢血管の拡張反応が若年者に比べ遅れており、拡張反応に対する圧受容器反射も遅延していることなどが示唆された。【結論】高齢者における安全で有用な入浴は室温を高めに保ち、湯温を41度までとすること。脱水を防ぐために飲水を促すこと、入浴労作を緩徐に行うこと等が-本研究から示唆された。
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