昨年度に引き続き痴呆症高齢者の残存能力を測定する尺度開発のための活動を継続した。 概念化された53の質問項目からなる本尺度の臨床現場における検証を続行した。 県内及び県外における老人施設を訪ねて痴呆症高齢者を対象に1:1で測定を行った。 対象者1人につき、30分から50分を要した。 統計分析のため必要な数に至ったので目下本尺度の臨床上の信頼性及び妥当性を検証するための作業を行っている。 本年度の成果としては、本尺度開発の経過を報告した論文と、痴呆症高齢者の在宅介護者についての論文が各々和・洋両雑誌にて出版されることとなった。 前者は、「痴呆症高齢者の残存能力測定尺度開発と看護介入についての研究」が看護実践の科学(2003年11月号、58-62)にて発表された。 洋書に関しては、Caring for Relatives who are Afflicted with Dementia in Japanというタイトルで国際看護名誉協会(Sigma Theta Tau Honor Society of Nursing)の雑誌であるJournal of Nursing Scholarshipに近日中に掲載される予定である。 なお、両論文とも論文投稿前において国内・海外で開催された看護学会にて発表したものである。
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