研究課題/領域番号 |
14370815
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
野口 美和子 自治医科大学, 看護学部, 教授 (10070682)
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研究分担者 |
根本 敬子 千葉大学, 看護学部, 講師 (90248865)
酒井 郁子 千葉大学, 看護学部, 助教授 (10197767)
湯浅 美千代 千葉大学, 看護学部, 講師 (70237494)
坂田 直美 岐阜県立看護大学, 看護学部, 教授 (30235155)
大塚 眞理子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教授 (90168998)
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キーワード | 痴呆高齢者 / リスクマネジメント / 介護老人福祉施設 / 痴呆高齢者のケアの質の向上 / 介護老人保健施設 / 療養型病床群 |
研究概要 |
介護保険施設における痴呆症をもつ入所者のリスクマネジメントに関する実態について全国調査を行った。調査用紙作成にあたっては、各研究者1、2箇所の施段を担当して面接調査を行った上で、調査の枠組みについて検討し、転倒・骨折・誤嚥・窒息・栄養不良・暴力・離施設・感染・基礎疾患の悪化・治療や処置に関わる事項と広範囲の内容とした。 調査用紙配布先の選定方法は、2分の1の抽出率で、施設別、県別に層化抽出を行った。配布数は4848、回収数は1507(回収率31.1%)、有効回答数は1480(有効回答率30.5%)であった。施設の種類別に有効回答数・率をみると、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム、以下特養)763(30.8%)、介護老人保健施設(以下老健)487(33.1%)、療養型病床群をもつ病院(以下療養型)217(24・1%)であった。 施設の種類別に調査結果を概観したところ、療養型ではリスクマネジメントが比較的実施されており、老健、特養で実施できにくい状況が伺えた。また、老健では転倒・骨折事故発生が多く、かつ抑制全廃に取り組んでおり、リスクマネジメントの必要性が高いことが伺えた.特養では福祉職や事務職である回答者が多く、このことが身体の悪化に関わる事項への回答に影響している可能性が予測された。また、特養では看護職がリスクマネジメントに関与していないことが予測された。今後、さらに詳細な分析を行う予定である。 また、質問紙調査の解釈、今後の介入研究の準備のために面接調査を行った。各研究者が1〜4箇所担当し、計16施設のリスクマネジメントの実施経過や課題について聞き取り調査した。各施設とも介護保険導入を契機にリスクマネジメントの取り組みが進んでおり、ケアの質向上についての努力と一致しているが、マネジメントの考え方が十分導入できていない施段がある可能性が示唆された。
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