研究課題/領域番号 |
14370817
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床看護学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
村田 惠子 神戸大学, 医学部, 教授 (90105172)
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研究分担者 |
法橋 尚宏 神戸大学, 医学部, 助教授 (60251229)
内 正子 神戸大学, 医学部, 助手 (20294241)
宮内 環 神戸大学, 医学部, 助手 (60342226)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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キーワード | ライフスキル / 健康学習支援プログラム / 慢性病児 / 家族 / 気管支喘息 / 自己健康管理 / 心理社会的適応 / 家族の適応 |
研究概要 |
本研究は健康増進に重要な役割をもつとされるライフスキルの形成を基礎とした慢性病児と家族に対する健康学習支援プログラムを開発し、臨床応用を試み、その有効性を検証することを目的として平成14年から16年の間に実施した。 第1段階は、ライフスキル健康教育に関する文献検討に基づき、慢性病児・家族への適用上の課題並びに学習目標とカリキュラムを検討し、小児期の代表的な慢性疾患である気管支喘息児に応用したプログラムを試作した。これは(1)自己健康管理、(2)健全な自己意識と病気・日常生活への心理社会的適応、(3)家族の適応力の育成を含む12セッションから構成されるワークショッププログラム"乗り越えよう喘息!学ぼう生きる力"である。 第2段階は、試作したプログラムを、外来通院中の8〜12歳の喘息児とその家族14組(44人)に実施し、効果評価のために、実施前・実施直後・3ヵ月後に質問紙調査および経過中のビデオ録画を実施し、これらを分析した。その結果、喘息児と家族のライフスキル育成を基礎とした健康学習支援プログラムに参加した児童・家族は、プログラム終了後または3ヵ月後に目標とした変化が認められた。すなわち、喘息児と親の喘息に関する自己管理、喘息児の心理社会的適応(自尊感情・ストレスマネイジメント)の向上、家族のストレスの減少、適応的な対処行動、喘息児への養育態度の向上、家族内サポート、家族の強みの増加、さらに参加児童・家族の達成感と有用感が認められ、本プログラムの有効性が示唆された。今後、プログラムの洗練と他の慢性疾患への適用について検討を継続すると共に、この結果が他の集団にも普遍化できるか、実施機会と参加者を拡大し、検討の予定である。 これらの詳細は、成果報告書、日本小児看護学会、国際家族看護学会において報告する。
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