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2002 年度 実績報告書

^1H-MRS法によるヒト筋細胞内外脂肪と加齢、性差、体組成、体力、運動と脂質代謝

研究課題

研究課題/領域番号 14380003
研究機関小樽商科大学

研究代表者

中川 喜直  小樽商科大学, 商学部, 助教授 (80201664)

研究分担者 岡野 五郎  札幌医科大学, 医学部, 助教授 (50117610)
服部 正明  北海道東海大学, 国際文化学部, 助教授 (70208544)
キーワード筋内脂肪 / BMI / IMCL / EMCL / 加齢 / 体組織 / 骨格筋 / 脂肪量
研究概要

本研究は^1H-MRS法により日本人における骨格筋の筋細胞内・外脂肪量を測定した。対象者の身体特性は青年男性(n=16):21.9±2.7才(平均±標準偏差)、BMI:21.1±1.9kg/m^2、%FAT:14.7±2.8%、老人男性(n=19):70.5±2.6才、23.5±2.8kg/m^2、21.7±5.5%、青年女性(n=15):20.7±0.9才、20.6±2.2kg/m^2、25.4±3.6%、老人女性(n=15):70.2±2.7才、22.8±2.8kg/m^2、30.9±5.8%であった。尚、筋内脂肪量(細胞内・外)の測定は青年のBMIが25未満、老人においては28未満の者を対象者にし、前脛骨筋(TA)、ヒラメ筋(SOL)、内側ひふく筋(MG)で、それぞれの筋肉での筋内脂肪量を測定した。
TAの筋細胞内脂肪量(IMCL)は青年男性が1.90±0.93(mmol/kg wt weight)、老人男性が3.65±2.55であった。青年女性は3.10±1.35、老人女性は4.13±1.45で、老人男女は青年男女よりもIMCLの平均値が高かったが有意な差は認められなかった。しかし、SOLとMGのIMCLの値は老人男女の値が青年男女の値よりも有意に高い値を示した。筋細胞外脂肪量(EMCL)は老人男女の値が青年男女の値よりも高値を示したが、TAの値には有意な差が認められなかった。しかしながら、SOLとMGのEMCLの値は老人男女の値が有意に高い値を示した。筋肉の種類によってIMCLとEMCLの脂肪量には違いが認められた。TAのIMCLの平均値は老若男女ともに最も低かった。若年男女のTAの値はSOLのそれよりも有意に低く、老人男女のTAの値はSOLとMGの値よりも有意に低い値だった。EMCLの値についてもTAの値が最も低く、老若男女ともにTA<SOL<MGの順にあった。老人男女の値ではTAとMGの間において有意な差が認められ、老人女性ではTAとMGの間と、SOLとMGの値の間において有意な差が認められた。
以上のことから、老人男女の筋肉は青年の筋肉よりも相対的に筋内脂肪量が増加していることが示唆された。このことは、筋の霜降り状の脂肪量の割合が高いことになり、歩行能力など筋機能に影響を与えることが推察された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 中川 喜直: "^1H-MRS法によるヒト骨格筋内の脂肪量と性差,体組成,全身持久力との関係"体力科学. 52(印刷中). (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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