研究課題/領域番号 |
14380004
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
西平 賀昭 筑波大学, 体育科学系, 教授 (20156095)
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研究分担者 |
下田 政博 東京農工大学, 農学部, 助教授 (80302909)
船瀬 広三 長崎大学, 医学部, 教授 (40173512)
八田 有洋 筑波大学, 体育科学系, 助手 (20312837)
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キーワード | 準備過程 / 後期CNV / EMG-RT / 感覚刺激 / 競技者 / 脳 |
研究概要 |
本研究の目的は長期的な運動を継続してきた競技者と非競技者の脳内出力機構を検討することである。 方法:被験者は10年以上競技を目的とした運動トレーニングを継続しており、陸上競技の短距離を専門種目としている競技者13名、習慣的な運動を行ってない健康成人13名 課題:反応課題としてはオシロスコープ画面上にターゲットビームを呈示し、できるだけ素早い左手関節の屈曲動作を行わせる。計数課題としては被験者はS2の呈示数を数える。 その結果、次のような知見が得られた。 (1)反応動作に伴う発揮張力量に競技者と非競技者の差は認められなかったが、発揮張力の立ち上がりは非競技者よりも競技者で急峻であり、EMG-RTは競技者で速かったことから、長時間の運動トレーニングは効率の良い反応動作の遂行に影響を及ぼすことが確認された。 (2)係数課題では競技者と非競技者にCNVの振幅に差は認められなかったが、反応課題では競技者のCNV後期成分が非競技者より大きかったことから、競技者における効率の良い反応動作の遂行には、動作開始前から脳も興奮水準を高め、適切な運動の準備状態の構築が関与していることが推察された。 以上のことから、長期の運動の継続は感覚刺激の処理過程だけでなく、適切な運動準値状態の構築にも影響を及ぼし、これが効率のよいパフォマンスの発揮に関与していることが推察された。
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