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2004 年度 実績報告書

β2アゴニストおよび糖質コルチコイドによるエルゴジェニック効果の分子生理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 14380020
研究機関早稲田大学

研究代表者

今泉 和彦  早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (60145068)

キーワードβ2-アゴニスト / クレンブテロール / 脂肪分解 / 骨格筋 / ケトン体
研究概要

β2アゴニストを長期間投与したときの血漿エネルギー基質、血糖調節ホルモン、細胞内情報伝達系、白血球系細胞(好中球、好酸球、単球、抗塩基球、リンパ球)レベルが如何に影響するかを明確にするため、Clenbuterol(CLE)をラットに10日間および30日間投与(dose=1mg/kg BW/day)したときの血漿内グルコース、トリグリセリド、遊離脂肪酸、β-ヒドロキシ酪酸、総ケトン体、インスリン、グルカゴン、サイクリックAMPの各濃度および各種白血球系細胞を経日的に測定した。また、CLEを長期間投与したときの骨格筋や脂肪分解反応が如何に影響を受けるかを明確にするため、投与最終日に足関節屈筋(足底筋、ヒラメ筋、ヒフク筋)と足関節伸筋(長指伸筋、前脛骨筋)の重量、タンパク質量、DNA量,RNA量、および腎臓と精巣の周囲脂肪組織重量を測定した。対照群には0.9%NaClを投与した。その結果、CLEの長期投与は遅筋のヒラメ筋を除いて他の4種類の骨格筋の重量を有意に高め、その増加の程度は足関節伸筋が足関節屈筋より明らかに高かった。各骨格筋のタンパク質量、DNA量、RNA量は対照群の各値に比べて明らかに高かった。逆に二種類の脂肪組織重量は著明に減少し、特に腎臓周囲脂肪組織重量の減少の程度が著しく、部位によって減少の程度が明らかに異なっていた。投与後2時間における血漿エネルギー基質や血糖調節ホルモンの各濃度は投与期間を通してトリグリセリドを除き対照群の各値に比べて有意に高かった。血漿内β-ヒドロキシ酪酸、総ケトン体およびサイクリックAMP濃度の各濃度は対照群の各値より高かった。CLEの連続投与は好中球と単球数を有意に高め、リンパ球数を著明に減少させた。以上より、CLEの長期投与は速筋容積の増大、脂肪分解の著明な亢進、血中へのエネルギー基質への動員を惹起させる。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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