研究概要 |
研究代表者の富田は、東京や大阪市などの大都市都心地区における最近の人口増加の分析を行った。また,人口増加の社会経済的背景を考察し、さまざまな社会的な変化が関係していることを論じた。 東京大都市圏に関する研究してはつぎの3つがおもなものである。山田浩久は、地価の変動を分析し、さらにマンション立地との関係を詳細に検討した。谷 謙二は,東京圏における通勤流動の最近の変化を分析し、郊外から都心部への通勤者の減少傾向を見出し、その要因について考察した。古賀慎二は東京圏におけるオフィスの立地動向を検討して、オフィスの都心回帰傾向を推察した。 豊田哲也は、京阪神圏における住宅地価の変動を理論的な枠組みのなかで検討し、住宅地代を規定する要因として、人口密度と居住者の所得水準を指摘した。石川雄一は、大阪都市圏における多核化の動向をパーソン・トリップのデータを用いて分析し、郊外では都心地区ほどの高次な消費核の形成はみられないことなどを明らにした。香川貴志は,中京大都市圏における分譲マンションの供給実績を分析し、郊外の駅前ではバブル崩壊後もその供給が多いことを明らかにした。伊藤 悟は、金沢都市圏におけるパーソン・トリップからみた空間構造の変容を明らかにした。
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