少子高齢化社会における生活支援システムとコミュニティー形成に関する研究

2003 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 14380041
• 研究機関: 池坊短期大学
• 研究代表者: 齋藤 功子 池坊短期大学, 環境文化学科, 教授 (40310635)
• 研究分担者: 小伊藤 亜希子 大阪市立大学, 生活科学部, 助教授 (90257840) ; 藤井 伸生 華頂短期大学, 社会福祉学科, 教授 (50228954) ; 中山 徹 奈良女子大学, 大学院・人間文化研究科, 助教授 (60222171) ; 田中 智子 兵庫県立大学, 人間環境学部, 助教授 (20197453)
• キーワード: 生活支援システム / 地域支援 / 食関連サービス / 配食サービス / 高齢者 / コミュニティー / 社会福祉協議会 / スウェーデン

研究概要

平成15年度に実施した調査・研究は以下の4点である。
(1)社会福祉協議会による毎日型配食サービスの特徴的事例のケーススタディ
平成14年度に実施した全国社会福祉協議会による毎日型配食サービスの実態把握調査(アンケート調査)の結果から、運営面において特徴のある事例を都市部と地方部に分けて抽出した。都市部6事例、地方部4例の計10事例に対して、訪問調査を実施した。本研究では、高齢者の栄養や食事を保障するサービスについて地域支援の視点から考察している。
(2)民間企業、農協、NPO等による配食サービスについてのケーススタディ
社会福祉協議会以外の団体が運営主体となっている配食サービスについて、特徴のある事例を都市部と地方部に分けて抽出した。都市部5例(民間企業1例、財団法人1例、社会福祉法人1例、NPO法人2例)、地方部4例(民間企業1例、社会福祉法人1例、農協2例)の計10事例に対して、訪問調査を実施した。本研究では、配食サービス運営団体が抱えている問題点、事業の継続・発展のために必要な課題を明らかにしている。
(3)高齢者の食生活の実態と食事支援のあり方について
平成14年度に実施した京都市中京区に住んでいる高齢者への生活実態調査の続きを行った。本年度は、単身高齢者の生活実態を地域別に調査した。調査対象地として、密集市街地(大阪府生野区)、山間部(滋賀県葛川)、近郊住宅都市(大阪府豊中市)を選出した。本研究では、高齢者の生活・食生活にどのような問題点があるかを把握し、地域で暮らしていくために必要な支援について検討している。
(4)スウェーデンにおける配食サービスの実態把握調査
平成14年度に実施したオーストラリアにおける配食サービスとの比較、および日本の配食サービスとの比較を行うために、スウェーデンにおける実態把握調査を行った。Stockholm(都市)、Eskilstuna(郊外)を選定し、訪問調査を実施した。

研究成果

• [文献書誌] 村田光史, 森田尋子, 今津乃理子, 齋藤功子, 小伊藤亜希子, 田中智子, 中山徹, 藤井伸生, 増淵千保美: "高齢者の食生活の実態と食事支援のニーズ"平成15年度日本建築学会近畿支部研究報告集. 43. 697-700 (2003)
• [文献書誌] 久保田磨子, 村田光史, 小伊藤亜希子, 齋藤功子, 池添大, 辻本(今津)乃理子, 田中智子, 中山徹, 藤井伸生, 増淵千保美: "高齢者に対する食生活支援に関する研究-毎日型配食サービス実施団体への調査より-"平成15年度日本建築学会近畿支部研究報告集. 43. 701-704 (2003)
• [文献書誌] 池添大, 齋藤功子, 小伊藤亜希子, 増淵千保美, 村田光史, 藤井伸生, 田中智子, 中山徹, 立松麻衣子, 辻本(今津)乃理子: "オーストラリアにおける食事支援-配食サービスを中心に-(その1)"日本家政学会関西支部第25回研究発表会(於:大阪市立大学). (2003)
• [文献書誌] 増淵千保美, 齋藤功子, 小伊藤亜希子, 池添大, 村田光史, 藤井伸生, 田中智子, 中山徹, 立松麻衣子, 辻本(今津)乃理子: "オーストラリアにおける食事支援-配食サービスを中心に-(その2)"日本家政学会関西支部第25回研究発表会(於:大阪市立大学). (2003)
• [文献書誌] 村田光史, 齋藤功子, 小伊藤亜希子, 池添大, 増淵千保美, 藤井伸生, 田中智子, 中山徹, 立松麻衣子, 辻本(今津)乃理子: "世帯構成別にみた高齢者の食生活の実態と一人食べの問題"日本家政学会関西支部第25回研究発表会(於;大阪市立大学). (2003)
• [文献書誌] 立松麻衣子, 中山徹, 小伊藤亜希子, 齋藤功子, 田中智子, 藤井伸生, 川畑美智子, 増淵千保美, 辻本乃理子: "社会福祉協議会による配食サービスについて-毎日型配食サービスの特徴的事例より-"平成16年度日本建築学会近畿支部研究報告集. 44. (2004)