研究課題/領域番号 |
14380049
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
藤井 義久 京都大学, 農学研究科, 助教授 (10173402)
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研究分担者 |
高妻 洋成 (独法)文化財研究所奈良文化財研究所, 埋蔵文化財センター, 主任研究員
奥村 正悟 京都大学, 農学研究科, 教授 (40109046)
今村 祐嗣 京都大学, 木質科学研究所, 教授 (70151686)
澤田 豊 京都大学, 農学研究科, 助手 (80226076)
吉村 剛 京都大学, 木質科学研究所, 助教授 (40230809)
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キーワード | AEモニタリング / 電磁波レーダ / 文化財 / 非破壊検査 / 生物劣化 / 出土木材 / PEG処理 |
研究概要 |
本年度は以下の調査および研究を行った。 1.歴史的木造建築物として備中松山城(岡山県高梁市)および功山寺(下関市)において、腐朽およびシロアリなどによる虫害の調査を行った。また一般木造民家(岡山県児玉、兵庫県宝塚市および和歌山県貴志川町)においてシロアリ食害調査を行った。特に後者については、近年問題になりつつある外来種であるアメリカカンザイシロアリの被害について調査した。さらに外来種であるネバダオオシロアリの分布調査を兵庫県川西市で行った。また鳥居の劣化調査を伏見稲荷大社(京都市)で行った。 2.木材の腐朽程度を測定する装置として、ドリル穿孔抵抗を測定する装置を開発し、これを小型電動ドリルに取り付け、穿孔抵抗測定実験を行った。抵抗値と密度や材質などとの関連を明らかにした上で、この装置を用いた腐朽程度の評価の可能性を検討中である。 3.出土木材のPEG保存処理、恒温乾燥および真空凍結乾燥中に発生するAEの検出実験を行った。乾燥条件、AE計測条件、試料の種類とAEの消長との関係を明らかにし、各処理におけるAE発生のメカニズムを検討した。 4.電磁波レーダを用いた木材内の空洞や高含水率部位の検出実験を行い、検出可能な空洞の規模とレーダ装置の性能との関係、反射波の特徴と内部欠点の種類との関係を明らかにした。 5.建設リサイクル材料である汚泥固化破砕材を用いたシロアリの物理的バリアの性能を実験室および木質住宅において検討した。
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