研究分担者 |
伊藤 卓 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 教授 (50016721)
大木 道則 岡山理科大学, 理学部, 客員教授 (40011407)
木村 捨雄 名城大学, 大学院・総合学術研究科, 教授 (90000059)
飯高 茂 学習院大学, 理学部, 教授 (20011588)
松香 光夫 玉川大学, 農学部, 教授 (30074339)
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研究概要 |
本研究は,21世紀に求められる科学教育の体系化をめざす3ヶ年計画の研究であり,本年度はその初年度の研究を行った。 本年度は,将来の科学教育の体系化に関して,日本学術会議科学教育研究連絡委員会開催の科学教育フォーラム(平成14年5月20日),日本科学教育学会研究会(平成14年8月8日)および同学会年会(平成14年9月14日)シンポジウム,科学博物館との共催フォーラム(平成14年10月20日),日本学術会議科学教育研連・工学教育研連合同シンポジウム(平成14年12月19日),数学教育学会年会シンポジウムへ協力し,分担者・協力者を派遣し,関係者の認識の向上に努力し,および本科学研究費補助金研究会(平成15年2月23日)開催して,研究の推進に努めた。最後に,数学教育学会シンポジウム(平成15年3月26日)に協力・発表した。これらのより詳しい情報については,印刷に間に合わなかった最後の1件を除き本研究の「平成14年度中間報告書」に記載した。 近未来の科学教育を取り巻く状況は,情報化が組み込まれた統合的な科学技術の急速な発展と,その日常生活への早い関与としてまとめられる。その状況は,生命科学に象徴的に表れている。このような状況は科学技術のあらゆる分野で常態化してゆくと考えられる。将来の科学教育の教育課程を考えるに当たっては,このような状況に対応することが最も本質的と考えられる。一方,日本では,他の先進諸国に比較して,「文化としての科学」が定着していないと考えられるため,科学教育としては,科学技術の人材育成と共に,科学リテラシーの向上,文化としての科学を成立させるため,科学技術的成果の享受,批判的精神,科学の性質の理解,科学と技術の相互関係の理解,創造性など新たな世界を作ってゆく力をつける科学教育の展開を,今後の科学教育改善の理念として,新しい教育課程を設計してゆくべきであることに,研究分担者・協力者間で概ね共通認識が得られたと考えられる。また,科学教育の体系化の枠組みの検討に入った。
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