研究分担者 |
木村 捨雄 名城大学, 大学院・総合学術研究科, 教授 (90000059)
伊藤 卓 横浜国立大学, 名誉教授 (50016721)
小林 興 帝京平成大学, 情報学部, 教授 (50014840)
小川 正賢 神戸大学, 発達科学部, 教授 (80143139)
飯高 茂 学習院大学, 理学部, 教授 (20011588)
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研究概要 |
平成16年度(最終年度)においては,前年度までに高めておいた議論や研究成果も基に,それらを更に深め,実践的なプログラム(カリキュラムの一部)まで考察を進めた。学会年会における数件の発表,研究会(座談会)の開催,研究発表のための分担者派遣,実践的なプログラムの開発,論文の投稿などが,平成16年度の主な活動である。これらは,最終報告書としてまとめた(平成14・15年度両中間報告書はDVD化して,最終報告書に添付した。)。最終報告書の内容は次のとおりである。 1)第1章は,全体のまとめが述べられている。 2)第II章には,研究会(平成16年12月に開催)における座談会の記録がある。これは,これからの基礎基本のあり方,学校制度と科学教育,研究者養成など,今後数十年にわたる日本の科学教育の課題を分析している。 3)第III章には,新しい科学教育課程の枠組みに関する木村捨雄・他による10編以上の基本的論考を収録してある。ここには,カナダのビクトリア大学のDavid Blades博士によるカナダにおける科学教育のヴィジョンの論考も含まれている。また,平成16年8月に開催された日本科学教育学会年会の学会企画課題研究「科学教育の根本的な変革をめざして-科学教育基盤の再構築とその科学教育課程への反映-」(オーガナイザー:下條隆嗣・木村捨雄)における発表(7件)も含まれている。 4)第IV章には,未来をみる一つの視点として,過去において科学教育がいかに発展してきたかをみるために,日本におけるこれまでの科学教育の歴史的概観の考察を掲載した。 5)第V章では,新しい教育実践の方向性を打ち出すために,小・中・高等学校レベルの科学教育に関する以下の研究成果を収載してある。 (1)定量的把握の実態とその促進プログラムの開発(小・中学校レベル) (2)物質量(モル)概念形成の実態とその促進プログラムの開発(中・高等学校レベル) (3)持続可能性社会において重要と考えられる「エネルギー」概念促進のプログラム(中学校レベル) (4)持続可能性社会において重要と考えられる「粒子観」概念促進のプログラム(小学校レベル) (5)科学教育課程の知能の発達段階との整合性(中学校レベル) (6)こども(小学生)がいかに学習するかについて,授業を長期にわたり観察して概念転換を明らかにした考察(小学校レベル)
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