研究概要 |
本研究の目標は次の通りである。 (1)教員養成大学・大学院生(現職教員含む)を対象として、映像作品の構成に着目した構造分析方法について,目的及び構造の異なる映像作品を用いて,シーンの分割,シーンのラベリング,キーショット・キーワード抽出,シーン間の関連把握と構造図作成の各課題追求の組み合わせによる処遇比較調査を行い,それぞれの条件下における映像認知(メッセージ理解,構造理解,制作技法理解)の実態を比較検討することを通して,映像の構造を分析的に把握することのできる映像視聴能力の育成プログラムを開発する。 (2)映像の画面構成法(デクパージュ)、ビデオカメラ操作法、映像の組み合わせ(モンタージュ)と構造的映像構成法、マルチメディア映像編集法で構成された、映像制作表現能力を育成するための学習プログラムを開発し,その効果を実証する。 (3)上記2つの目標を追究することで,映像視聴能力と映像制作表現能力との関連性を明らかにする。 平成14年度は,物語教材(幼児向け番組,道徳番組)対象として,映像作品の構成に着目した構造分析方法について,シーンの分割,シーンのラベリング,キーショット・キーワード抽出,シーン間の関連把握と構造図作成の各課題追求の組み合わせによる処遇比較調査を大学生を対象として実施し,映像認知(メッセージ理解,構造理解,制作技法理解)の実態を比較検討した。それを基にして,映像の構造を分析的に把握することのできる映像視聴能力の育成プログラム(第1版)を開発した。さらに,映像の画面構成法(デクパージュ)、ビデオカメラ操作法、映像の組み合わせ(モンタージュ)と構造的映像構成法、マルチメディア映像編集法で構成された、映像制作表現能力を育成するための学習プログラム(第1版)を開発し,その効果を大学生12名を対象として実証実験を実施し,その有効性を検討した。それを基にして,学習プログラムの改訂版を開発した。
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