研究分担者 |
近藤 敏夫 佛教大学, 社会学部, 助教授 (70225621)
黒田 恭史 佛教大学, 教育学部, 助教授 (70309079)
原 清治 佛教大学, 教育学部, 助教授 (20278469)
生田 孝至 新潟大学, 教育人間科学部, 教授 (20018823)
宮田 仁 滋賀大学, 教育学部, 助教授 (50263166)
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研究概要 |
情報社会の進展にともなって知的産業ならびに知的活動の寿命はますます短くなりつつあるが,従来の大学教育では知識伝達タイプの教育であったので,学生は学ぶことについて受身的である.本研究は多人数教育の授業においてユビキタス情報機器を利用することによって学習者が授業に積極的に参加し、グループ討議や作業することによって新しい知識を創造するような授業を開発することを目的とした.平成14年度の研究を受けて,方法の汎用性と妥当性を検討するために,「教育方法学」の授業を共通の教材を使用して西之園が担当した場合と宮田が担当した場合とを並行して実施して比較検討することを試みた.その両方のクラスに修士の学生が入り綿密な授業分析を実施してチーム学習の有効性を検討した.その結果,双方の授業における差異よりもチーム間での差異が大きいので,チームの構成ならびに役割分担を明確にすることの重要性が明らかになった.特にチーム学習における規範を明確にする必要があることが明らかになった.遠隔学習においては学習者は孤立して孤独感に陥りがちであるので,チームメンバーの相互信頼,尊敬が学習成果に大きく影響している. 遠隔学習を実現するためには指導者の直接的な指導は限られているので,学習者による自己管理が重要であるが,このような学習を設計するためにイメージから発想しながらMACETOモデル,すなわち,意味(Meaning),活動(Action),内容(Contents),環境(Environment),用具(Tools),成果(Outcomes)が有効に機能することを示すことができた.研究の成果は国内はもちろんアメリカ,ドイツにおいても発表し評価をえることができた.なお,ユビキタス情報機器としてケータイを使用したが,ケータイに対する学生の意識が変化していることが認められるので,今後の検討が必要である.
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