研究課題/領域番号 |
14380103
|
研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
山根 栄次 三重大学, 教育学部, 教授 (50136701)
|
研究分担者 |
山名 年浩 関西大学, 総合情報学部, 教授 (90151745)
御牧 拓郎 同志社大学, 工学部, 教授 (20066244)
原田 紀久子 京都リサーチパーク(株), 企画開発室, プロジエクトマネージャー(研究職)
|
キーワード | 起業家教育 / 経済教育 / 物作り / 総合学習 / 総合的な学習の時間 / 中学校教育 / 生きる力 |
研究概要 |
本年度は、3年間の研究期間の初年度であり、次の2年間の研究の足がかりになる重要なデータを多数得ることができた。 まず、原田らにより京都リサーチパークで開発された中学生用起業家教育プログラム「アントレの木」を用いた教育実践を、京都市内2校、津市内1校で実施してもらい(何れも、研究代表者and/or研究分担者が協力・観察)、約500名の生徒からそのプログラムと起業家教育についてのアンケートに答えてもらうことができた。その結果、男子に比べ女子の方が起業家教育への関心が高い、実際に地域の企業家から話を聞いた方が生徒の起業家教育への興味・関心が高くなる、売れ筋の商品が売れる理由についての関心が高い、等の重要なデータを得た。 次に、起業家教育の先進国であるフィンランド、カナダ、アメリカへの現地調査により、起業家教育のあり方、普及しているプログラム、教育の実際について知ることができた。フィンランドでは、技術系教科と起業家教育を連携させている例、学校や地域めイベントと合わせて起業家教育をしている例が注目された。カナダでは、特にCEEDの指導による"An Introduction to Entrepreneurship"および"CONNECTIONS"のプログラムが優れていることがわかった。アメリカでは、全州にわたって多くのプログラムがあることが分かったが、特に、カンザスシティにあるKauffman Centerの作成による"Making a Job"が優れていることがわかった。そして現地でこれらのプログラムを得、国内に帰ってこれらの特色を明らかにした。これらの海外調査により、中学生向けの起業家教育プログラムを制作する上での重要な知見が得られた。 また、山名は、国内における起業の実態を経済学教育の観点から調査し、御牧は、物作りの最も基本領域で近代的製造技術に欠かせない知見を得た。
|