研究課題/領域番号 |
14380103
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
山根 栄次 三重大学, 教育学部, 教授 (50136701)
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研究分担者 |
御牧 拓郎 同志社大学, 工学部, 教授 (20066244)
山名 年浩 (岩田 年浩) 関西大学, 総合情報学部, 教授 (90151745)
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キーワード | 起業家教育 / 経済教育 / 物作り / 総合学習 / 総合的な学習の時間 / 中学校教育 / 生きる力 / キャリア教育 |
研究概要 |
昨年度我々が開発した中学生用起業家教育プログラム「会社をつくろう」の内容とその昨年度の実施結果について、全国社会科教育学会(鹿児島大学、10月)、日本社会科教育学会(愛知教育大学、11月)、米国起業家教育フォーラム(サンアントーニオ、11月)にて研究発表を行った。 「会社をつくろう」を今年度も三重大学教育学部附属中学校において実施してもらい、体験した生徒に対するアンケート調査の結果、このプログラムの有効性が、以下の点において一層明らかになり、昨年の結果と合わせて、このプログラムの適切性が明らかになった。 1.生徒人一人あたり1000円の事業資金を与え、10人程度の生徒がグループになって企業を組織することは適切であること。 2.起業家教育の活動の中で、生徒が実際にものを作る活動を取り入れること、生徒が実際に販売する活動を取り入れること、生徒がアイデアを出し合い実際に新しい商品を作り出すという活動を取り入れることは、バーチャルな活動をするのみのプログラムと比べて非常に価値があること。 3.「会社をつくろう」の実施は、生徒間のコミュニケーションの改善、課題・問題解決的思考の発展、経済・企業に関する理解の増進、起業家的資質の向上に効果があること。 また、大阪府枚方市立長尾中学校第1学年において実施した「キッズマート」により、安く仕入れることができた商品の販売を実際に行うのみの起業家教育プログラムでも、生徒は積極的に参加するが、それを改善した東大阪市立小阪中学校第2学年での「商業体験活動」は、仕入れる商品を社会的な見地(福祉、国際、環境など)からも吟味し、実際の仕入れ、商品の宣伝、販売、収益の使い道を生徒に考えさせ、そのように実施することにより、より一層効果的な起業家教育活動を展開することができることが明らかになった。
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