研究分担者 |
篠原 駿一郎 長崎大学, 教育学部, 教授 (50170882)
上薗 恒太郎 長崎大学, 教育学部, 教授 (10161217)
橋本 健夫 長崎大学, 教育学部, 教授 (00112368)
堀井 健一 長崎大学, 教育学部, 助教授 (20190233)
早島 理 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (60108272)
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研究概要 |
第1回研究会では基本計画を立てた。第2回研究会では,平田勝政が「20世紀優生学が障害者の生存・生活・教育に及ぼした影響に関する研究-日本の場合-」と題して,日本の障害者の生存・生活・教育に康生学とその運動がどのような影響を及ぼしたのかについて報告した。第3回研究会では,早島理が「医学系大学倫理委員会の現状について」と題して,慶応大学で開催された第27回医学系倫理委員会連絡会議のシンポジウム「ES細胞・幹細胞研究の現状と倫理問題」の中の医学研究者2人と位田隆一(生命倫理法研究)と菱山豊(文部科学省生命倫理・安全対策室長)の報告についての説明を行なった。第4回研究会では,新川詔夫が「『生命の謎を解明する』と題するプレゼンテーション報告」と題して,ヒトゲノム計画の概要,ヒトゲノムには生物(ヒト)としての継続性,多様性とともに固有性があること,遺伝子解析(研究)や遺伝子診断(医療)が新しい生命倫理の問題を提起していること,そして医療における倫理的原則,すなわち(1)オートノミー(自立的意志)の尊重:個人の自己決定権の尊重とオートノミーの保護,(2)善行:個人の福祉の優先と個人の健康に関する利益の増大,(3)非悪行:有害なものからの個人の保護,または軽減,(4)正義:公正さと公平,および社会における利益と負担の公平化が指摘されていること,などについて説明を行なった。第5回研究会では,篠原駿一郎が「生と死の倫理について」と題して,近著の編著『生と死の倫理学』を使って生と死の倫理についての考察を紹介した。第6回研究会では,近藤達郎が「アメリカの遺伝医療,遺伝サービス及び遺伝教育の現状」と題して,アメリカの中・高生への遺伝教育例を紹介したPTC味覚テストを用いたり、4種類の形の異なったパスタに色を食紅で付けて教材を用意して両親の祖父母4人からどのように遣伝形質(各種パスタ)が伝わるかを確認させて考えさせるなどの教育例が紹介された。
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