研究分担者 |
佐野 洋 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (30282776)
小河原 義朗 国立国語研究所, 日本語教育部門第1領域, 研究員 (70302065)
井上 優 国立国語研究所, 日本語教育部門第1領域, 主任研究員 (30213177)
佐々木 泰子 お茶の水女子大学, 留学生センター, 助教授 (20251689)
|
研究概要 |
この研究では,日本語非母語話者の話す日本語発話と,それとほぼ同じ内容の母語による発話とを大量に集めて録音・文字化し,音声データ・文字化データをともに電子化してお互いの間にリンクをはった音声データベースを作成することを目的とする。 今回の計画では,アジア諸言語,特に朝鮮語・中国語(漢語普通話)・タイ語を母語とする話者から集中的にデータを集め,この3言語と日本語についての音声対照データベースを完成させるとともに,このデータベースに基づく対照言語学的研究・日本語教育への応用研究をおこなう。加えてここで得られた知見やデータ整理・分析の方法論を,さらに大規模な多言語音声データベースを作成していくための足がかりとする。 収集するデータの形態は,1)朗読音声2)課題に基づくスピーチ3)ロールプレイ等である。 本年度は,以下のような作業を行った。 1)昨年度の収集時と同じ発話課題に基づき,タイ国内で約20名分の発話データを収集した。 2)学習者との比較のため,日本語母語話者40名から,学習者と同じ発話課題に基づく発話データを収集した。 3)2003年9月に,所内プロジェクト「日本語教育のための言語資源及び学習内容に関する調査研究」の経費により,「音声データベース作成に関する研究会」を開催した。この研究会では主に,発話課題の適切性についての議論をおこなった。この研究会での議論を踏まえ,昨年度策定した発話課題をさらに改善した「第2期発話課題」を作成した。 4)上記課題に基づき,韓国・タイでそれぞれ20名分の発話データ収集を行った。 5)収集したデータの電子化・整理作業を継続した。文字化データに付加するタグの種類についても検討を深めた。
|