研究課題
基盤研究(B)
(1) 日本における余震活動の中期的消息と近傍における大地震発生の有無に関する時空間的研究1926年以来の大地震76件の余震について、異なる下限マグニチュードの259例のデータをETASモデルによって調べたところ、余震活動が正常に推移したものと、モデルに関して(相対的)静糖化したものでは、5〜0年以内で近地(数百キロ以内)に別の大地震が起きる確率が大きく違うことがわかった。(2)時空間ETASモデルによる確率的除群法の提案時空間ETASモデルの背景地震の活助炭を力-ネル関数で表現して適合すると、各地震が余震である確率が計算できる。乱数を用いて除群することで、遠隔地の大地震の引き金(triggering)現象が明確に見られた。(3)階層的時空間ETASモデルの提案と3次元可視化による地震活動の比較(A)時空間ETASモデルを地域性でパラメタが変わるように階層的なモデルに拡張した。全日本とそ。の周辺の地震発生位置を頂点とする2次元デロネ分割して、各三角形の頂点でのパラメタ値で決まる面の傾きが小さくなるような平滑化事前分布を導入しABIC法によってその推定方式を実用化した。(B)実際の地震発生率とモデルの地震活動炭の比(相対的地震発生率関数)を推定するため、大規模ベイズモデルによる平滑化問題を考えた。相対的地震発生率関数を定義するために、3次元時空間の震源を頂点とするデロネ多面体で分割し、関数の傾きが小さくなるような平滑化事前分布を導入しABIC法によって事後分布の最適推定パラメタを求めた。(C)この様にして推定された相対的地震発生率関数の3次元画像解析AVSによって可視化したところ、地震のマグニチュードの割に余震活動の高いものが画像として戻り出され、また大地震の前にその地域周辺に静穏化(相対的空白域)が見られる場合が多く見られた。(4)記述的点過程クラスタモデルによる発見的解析地震活動は余震活動の重ね合わせであるとの仮定で作成した点過程ETASモデルは余震の減衰p値や地震のマグニチュードの余震数に対する按分係数などが同じと仮定したものである。これに対して各地震についての余震活動の特徴を同じものとしないマグニチュードを使わないモデルを考え、クラスタサイズが最尤法で推定可能であることが確認できた。これに基づいて、何例かの発見的解析をし興味有る結果を見出した。
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