研究課題
本研究では、車々間との間あるいは路との間にアドホックネットワークを構築する方式DRVC(Direct and Relay protocol for Vehicle Communications)とその拡張方式を開発した。DRVCは、基地局と路側機との路車間通信とアドホックネット技術を用いた車々間通信を統合するMACプロトコルである。DRVCは既存の路車間通信プロトコルであるDSRCを基に改良したプロトコルであり、実装の面からも利点がある。一フレームは、フレーム情報や前フレームでの車々車間通信の成功通知などを車両に通知するために使用するFCMS、データ送信用と受信応答用のミニスロットチャネルから構成されるMDS、各車両がMDSを予約するために使用されるACTS、車車間通信が失敗したときに基地局がデータを中継するために使用されるDRSの4っのタイムスロットからなる。DRVCでは、車車間通信が失敗した場合、信頼性を確保するためにDRSを臨時に割り当て路車間通信を行う。評価の結果、車々間通信でエラーが発生した場合に路車間通信によってエラーを回復でき信頼性を高める効果があることを確認した。DRVCは路車間通信を併用する方式であるが、本研究ではさらにDRVCを拡張し、路車間通信が利用できない環境においても高い信頼性を達成できるアドホック車々間通信方式を考案した。現在プロトコルの基礎評価を行っている。本研究の成果を、国内研究会および国際会議にて発表した。また、10月に開催された名古屋ITS世界会議では展示ブースを設け、関係者および一般市民にITS通信の重要性を訴えると共に研究成果を公開した。
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すべて 雑誌論文 (6件)
マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO 2004)シンポジウム
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情報学ワークショップ2004(WiNF2004)
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11th World Congress on ITS 2004(Scientific Paper)(ITSWC2004) (CD-ROM)
The First ACM International Workshop on Vehicular Ad Hoc Networks(VANET)
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