研究課題
情報技術の発展にともなって、世界規模で市民の意識や行動の変化が社会制度に追いつかない現象が頻発している。一方で、インターネット上の応用システムや複雑な工学システムの普及は著しい。この現実と理論のギャップの解決は次世代情報社会実現への焦眉の誤題である。本研究では、内部状態と決定ルールをもつ個体(ソトウェアエージェント)から構成される分散協調型問題解決システムのための計算モデル「組織計算理論」を構築し、あわせて、その有用性を実証することを目的とする。本年度は、特に、エージェント・ベース・モデリングの基本概念と課題について、理論・実践の両面から研究を実施した。学会活動ならびに理論面の研究成果として、オペレーションズリサーチ学会誌(2004年3月号、計測自動制御学会誌(2004年12月号)、New Generation Computing誌(2004年11月号)にこのテーマで特集号を編集するとともに、「経済社会システムにおけるエージェント手法」国際会議(AESCS2004;京都5月)の議長をつとめた。これらの特集号・学会においては、とくに、エージェント・ベース・モデリングの困難さとその解決法に関する研究成果を発表している。実践面では、ソフトウェアエージェントと人間のプレイヤーが共存する環境下での問題解決手法について、ゲーミングシミュレーション、経済シミュレーションの立場から研究を実施し、ビジネスゲーミングとケースメソッドを統合する新しい協調型相互教育システムの開発と評価を行った。これらの成果は、経営情報学会、ゲーミングシミュレーション学会世界大会(ISAGA2004)などで発表している。
すべて 2004
すべて 雑誌論文 (6件)
The Third International Workshop on AESCS'04
ページ: 207
計測自動制御学会 計測と制御 Vol.43, No.8
ページ: 606-612
ISAGA・SAGSAGA conference Munichi 2004
ページ: 367-375
Gaming, Simulations, and Society Research Scope And Perspective, Springer
ページ: 129-136
計測自動制御学会 計測と制御 Vol.43, No.12
ページ: 927-931
計測自動制御学会 計測と制御 Vol.44, No.1
ページ: 12-15