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2002 年度 実績報告書

アクエリアスコンピューティングのドロップレット実装と分子強化学習への応用

研究課題

研究課題/領域番号 14380157
研究機関東京工業大学

研究代表者

山村 雅幸  東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (00220442)

研究分担者 山本 貴富喜  東京大学, 生産技術研究所, 助手 (20322688)
藤井 輝夫  東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (30251474)
キーワードDNAコンピューティング / 分子メモリ / NP完全 / 強化学習 / マイクロリアクター / ドロップレット / 電気泳動 / アクエリアスコンピューティング
研究概要

DNAコンピューティングにおいてブレークスルーを要する課題は、1、汎用性の実現、2、操作性の向上、3、キラーアプリケーションの提案にある。本研究の目的は、アクエアス・コンピューティングを、ドロップレットを用いて自動化することで、1、汎用、かつ2、操作性の高いDNAコンピュータを実装するとともに、生体分子のように安価に使い捨てられる材料を用いて試行錯誤回数を確保する(3)分子強化学習をキラーアプリケーションのひとつとして実現することである。山村が開発したbis-PNAを利用するアクエアス・コンピューティングの容量を現在の十数ビットから数十ビットに拡大する。分割・混合などの基本操作をドロップレット上に自動化実装する。さらに、個々のメモリ分子を状態-行動ルールとし、試験管一本のメモリ分子の集団を濃度によって重み付けされたlookup tableとみなして、メモリ分子の増幅によって重みを更新する強化学習を実現する。単純なデモンストレーションを示し、電子計算機でのシミュレーションと比較して信頼性を確認する。平成14年度は、設計および準備的実験を行った。次の3項目に整理される。
(1)学習モデルの設計・シミュレーション DNA分子の濃度を利用した分子強化学習モデルについて、標準の強化学習モデルからの逸脱が無いかどうか理論的に検討し、電子計算機上でシミュレーションした。
(2)プロトコルの設計・準備実験 1、のモデルを実装するプロトコルを設計する。従来のアクエアス・コンピューティングでは、分子の濃度操作には注目してこなかったので、ヘアピン分子およびフラッグ分子を用いた新たな書き込み方法を提案し基礎実験を行った。
(3)リアクターの設計・準備実験 2、のプロトコルを実現するリアクターを設計する。従来開発してきた反応要素だけでは全体を構成しきれないので、新たな反応要素についての基礎実験もあわせて行った。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Masayuki Yamamura, Yusuke Hiroto, Taku Matoba: "Another Realization of Aqueous Computing with Peptide Nucleic Acid"7^<th> International Meeting on DNA Based Computers (DNA7), Lecture Notes in Computer Science. (2002)

  • [文献書誌] 山村 雅幸: "アクエアスコンピューティング-生体分子による並列メモリの実現"電気学会誌. Vol.122,No.3. 156-159 (2002)

  • [文献書誌] 広戸裕介, 山村雅幸: "PAGEを利用したDNA分子メモリの実装"計測自動制御学会第30回知能システムシンポジウム資料. 109-114 (2003)

  • [文献書誌] Yamamoto, T., Nojima, T., Fujii, T.: "PDMS-Glass Hybrid Microreactor array with Embedded Temperature Control Device.Application to Cell-Free Protein Synthesis""Lab on a Chip. Vol.2,No.4. 197-202 (2002)

  • [文献書誌] 山本貴富喜, 藤井輝夫: "細胞外タンパク質合成用ハイブリッドマイクロリアクター"日本生物物理学会第40回年会講演予稿集. 3R1430 (2002)

  • [文献書誌] Leclerc, E., Yamamoto, T., Fujii, T: "PDMS Nanostructures for Biomolecules Analysis"Proceedings of the 6th International Conference on Miniaturized Chemical and Biochemical Analysis Systems (μTAS 2002). 775-777 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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