研究分担者 |
角 薫 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (20332752)
來村 徳信 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (20252710)
溝口 理一郎 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (20116106)
平田 謙次 学校法人産業能率大学, HRM研究センター, 統括リーダー(研究職) (80387084)
稲葉 晶子 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (10304049)
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研究概要 |
組織内の情報や知(スキル・知識・能力の総称)の価値を見極めながら管理することの重要性への認識が高まっている。また,同時に組織構成員の潜在的なスキル・知識・能力をひきだし,それらを相互に有機的に結びつけて組織知の継承性と創造性を高めようという機運も高まっている。このようなニーズに応えるべく,本研究では,組織知の創造・継承の支援システムをさらに高度化するために,組織における情報・知識・人的資源のライフサイクルと知識創造活動の非定型なワークフローをモデル化し,そのモデルに沿って組織知の継承・創造活動を支援する知的システムの設計・開発を目指している。本年度は,以下の副目標を達成した。 組織の人的資源管理フレームワークの構成とモデリングツールの開発:組織の人的階層構造と各構成員が持つスキル・知識・能力のオントロジーと,組織として理想とする知の継承・創造フローを表現する基本モデル(フレームワーク)を構成し,そのフレームワークに沿って具体的な組織をモデル化する作業を支援するツールを開発した。 組織知メモリの開発:組織構成員のスキル・知識・能力の組織知の表現としてのドキュメント管理機能を備えた組織知メモリを開発する。特に,人を記憶素子とみなし,構成員の知のプロファイルを集約して組織知の動向を把握する機能と知のオントロジーをインデックスとして定型ドキュメントから個人の潜在的・独創的な知を外化したメモ的なWebドキュメントまでを包括的に管理する機能を実現する。また,単なる受動的なデータベースではなく,組織知の動向を捉え理想的な知のフローに即して適応的に学習活動などの人的交流を促すなどの自律的機能を実現した。
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