研究分担者 |
水田 正弘 北海道大学, 情報基盤センター, 教授 (70174026)
中田 典規 城西国際大学, 経営情報学部, 教授 (10201667)
工藤 峰一 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60205101)
桜井 裕仁 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00333625)
谷口 文威 北海道情報大学, 経営情報学部, 講師
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研究概要 |
本研究の最終目的は画像データ自体から直接,索引付けを行う一方法を開発し,それに基づく画像の内容検索システムを実現することである.前年度実施した研究内容「ろ過法によって抽出される中間媒体による画像内容の自動索引付けシステムの構成・中間評価」の結果を踏まえて,今年度は「中間媒体による画像の内容検索システムの構成」に関する研究を遂行する.そのために立案した課題と実施結果を以下に列挙する. 1.基礎理論1(典型的な質問が持つ意味的場の検討)「花」「人物」「山」など代表的な画像サンプル集合を用意し,それぞれに関する質問から構成される意味的場の特徴が互いに十分,分離可能であることを確認した. 2.基礎理論2(ユーザの質問に対応するモデル構造を生成)各ユーザは質問の総体はいくつかの典型的質問の合成となる意味的場を構成し,各ユーザの興味の方向性(癖)を利用してユーザの場を典型的質問が作る場の集合に近似的に分解するヒューリスティックな計算法を定式化した.ユーザの興味の方向性が余りに多様である場合は,近似的分解さえ困難であり,次年度以降の課題とした. 3.基礎理論3(中間媒体の構造間のマッチングによる検索法の構成)前年度の成果である中間媒体の構造間マッチングを利用して,1.と2.で得られた意味的場のマッチングを計算する手順を構成した. 4.システム構築:基礎理論1,2,3に関して,順次,システムを構築した. 5.システム中間評価:ユーザが持つ興味の方向性(癖)にも依存するが,10名の被験者のうち,6名に関して,基礎理論2の近似的分解が可能であり,基礎理論3のマッチングによる検索が容易に実行できることが示された.
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