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2003 年度 実績報告書

福祉無線ネットワークによる視覚・聴覚障害者のコミュニケーション支援システム構築

研究課題

研究課題/領域番号 14380180
研究機関愛媛大学

研究代表者

村田 健史  愛媛大学, 総合情報メディアセンター, 助教授 (20274342)

研究分担者 立入 哉  愛媛大学, 教育学部, 助教授 (90294777)
池田 尚志  岐阜大学, 工学部, 教授 (10232183)
キーワード点字 / 手話 / ネットワークプリンタ / 動画像通信 / PDA / 視覚障害者 / 聴覚障害者 / 自閉症
研究概要

手話通信システムについては、松山市総合福祉センター1F受付と5F手話生活相談室をギガビットネットワークで接続し、実験環境を整備した。H.323の一般的なテレビ会議アプリケーションを使って、延べ約25名の被験者に対して実験を行った。具体的には、擬似的なテーマを決めてそれについて、手話生活相談室の手話通訳者と聴覚障害者が会話をするというものとした。それにより、スループット等による画像の乱れ以外の利用上の問題点(臨場感や平面感)が明確になった。
点字システムについては、4回の会議(視覚障害者・ボランティア団体・雑誌新聞社)を通じて、システムの問題点について議論を行った。その結果、電子文書のレイアウト情報が点字印刷物に反映されていないという問題点が明らかになった。これを受けて、視覚障害者と7回の検討会を行い、墨字文書を自動点訳アプリケーション(IBUKI-TEN)にかけるためのフィルタを開発した.このフィルタは,HTML形式の文書をタグ処理し,マス空けや改行など,点字表記法に準拠したレイアウトで,HTMLファイルを墨字文書に変換する.点訳ボランティアや点字利用者の協力により,精度の高いフィルタの設計となった。さらに、このフィルタを活用して、WWW上から点字文書を遠隔地に印刷するシステムの実験実装を行った。
平成15年度テーマに追加した自閉症児のタイムエイドの開発については、見当の結果、タイマー・スケジューラ・カレンダーと絵カードの4つのモードからツールを構築することとした。そのうち、タイマー部をPDA上に実装し、愛媛大学付属養護学校などの協力により、約10名の自閉症児が利用を試みた。その結果、いくつかの用件(声かけなど)を満たす環境においては、高い利便性が確認できた。この結果を受けて、PDA版以外に、JAVAアプレット版、携帯電話(i-appliやez-appliなど)版も作成した。これらはすべてWWWで公開をしており、150件程度のダウンロードがあった。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 村田健史: "遠隔点字印刷システム"電子情報通信学会論文誌(B). Vol.J87-B No.2(印刷中). (2004)

  • [文献書誌] 村田健史, 吉松靖文: "PDAによる自閉症児のためのタイムエイドツールの提案"情報処理学会論文誌. No.03-B036(印刷中). (2004)

  • [文献書誌] 高松大地, 岸井謙一, 伊佐治和哉, 松本忠博, 池田尚志: "自動点訳システムIBUKI-TENと新点字規則への対応"言語処理学会年次大会論文集. 401-404 (2003)

  • [文献書誌] 藤吉賢, 村田健史, 吉松靖文: "PDAによる自閉症児のためのタイムエイドツールの提案"電子情報通信学会・信学技報. WIT2003-6. 31-36 (2003)

  • [文献書誌] 村田健史, 池田尚志: "遠隔地からの点字出力システム"電子情報通信学会・信学技報. WIT2003-6. 25-30 (2003)

  • [文献書誌] 立入哉, 井上かおり, 宮武由佳: "音声認識を利用した聴覚障害学生学習保障システムについて"電子情報通信学会・信学技報. WIT2003-6. 43-48 (2003)

  • [文献書誌] 村田健史 編: "2003年度愛媛大学総合情報メディアセンター福祉情報工学研究会発表資料集"愛媛大学総合情報メディアセンター. 51 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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