研究課題/領域番号 |
14380189
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会システム工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小檜山 雅之 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (10333577)
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研究分担者 |
目黒 公郎 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (40222343)
山口 直也 防災科学技術研究所, 地震防災フロンティア研究センター, 研究員 (50323647)
若松 和寿江 (財)震災予防協会, 研究員 (10132789)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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キーワード | 地震被害 / 被害関数 / 被害推定 / 木造住宅 / 耐震診断 / 応答スペクトル |
研究概要 |
本研究では、建物被害推定精度の向上を目指し、木造建物の耐震性能の地域性に着目し、新たな被害関数の提案を行った。 まず、木造住宅の耐震性能の地域的な違いについて、耐震診断データをもとに分析した。耐震改修事業者より約3万棟の診断データを入手し、北海道・東北・関東・北陸・中部・東海・関西・山陰・山陽・四国・九州の11地域で集計し、診断評点分布の比較を行なった。その結果、関西地方で壁量が比較的少ない建物が多く、水平抵抗力の点で劣ること、北陸・東北といった積雪地域で壁配置等の問題から偏心の恐れのある建物が多いことなど地域的な違いが明らかとなった。 次に、耐震診断データに着目し,建物耐震性能の分布から応答スペクトルにより一部損壊被害を予測する被害関数の定式化を行った。そして、1995年兵庫県南部地震に関し、精度の検証を行った。 また、半壊・全壊といった大被害に対しても被害率評価ができるよう被害関数を拡張するため、被害推定に適した入力地震動の分析を行なった。実地震記録とそのスケーリング波計900波を用い、木造建物の動的解析モデルにより固有周期・壁量をパラメータとして数値解析を行った。その結果、被害判定閾値の変位における割線剛性に対応する固有周期の変位応答(減衰定数20%)の相関が高く、被害関数の入力として適していることが明らかとなった。 最後に、前項目の結果を受け、大被害時の周期伸びを考慮した変位応答スペクトルを入力とした被害関数の定式化を行った。
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