• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

台風の温帯低気圧化過程とこれに伴うメソ擾乱発達による気象災害の研究

研究課題

研究課題/領域番号 14380202
研究機関京都大学

研究代表者

石川 裕彦  京都大学, 防災研究所, 助教授 (60263159)

研究分担者 林 泰一  京都大学, 防災研究所, 助教授 (10111981)
植田 洋匡  京都大学, 防災研究所, 教授 (70026186)
キーワード台風 / 温帯低気圧 / 気象予測 / 数値モデル / MM5 / 暴風雨災害
研究概要

(1)並列計算機を購入整備し、局地気象モデルPSU/NCAR MM5を実行できるようにした。
(2)(1)を用いて、T9807号のシミュレーションを実施した。気象庁の領域客観解析データを用いて、台風が四国沖に達した状態から予報実験を行った。台風の進路は実際の台風とほぼ同じであり、また実際の台風で観測された台風後面での強風域が再現された。数値計算結果を解析することにより、この強風域が中緯度の西風と台風の循環風との相互作用で発生することを示唆する解析結果が得られた。しかし、同台風によりもたらされた奈良盆地の強風は、必ずしも現実どおりには再現されず、次年度への課題となっている。
(3)不知火海の高潮災害、豊橋市の竜巻などの災害をもたらしたT9918のシミュレーションを行った。計算結果を解析し、竜巻発生の指標として提案されている指標の空間分布を調べた。シミュレーション結果では、竜巻の発生した豊橋市周辺で、この指標が高い値を示すことが示された。これは、竜巻の発生可能性をある程度予報できることを示唆するといえる。
(4)8月下旬から9月にかけて朝鮮半島に水害をもたらしたT0215号に関して、気象庁の領域客観解析データを用いた解析をすすめた。韓国の水害は、台風と停滞前線との相互作用であると考えられ、次年度に、数値モデルを用いた解析を進める予定である。
(5)日本に接近する台風の中で特に強いものは、眼の構造が楕円あるいは多角形を示す場合があることが知られている。この現象を軸対称渦の不安定性として説明する理論的研究を進め、成果を米国気象学会誌に発表した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Itano, T., H.Ishikawa: "Effect of Negaive Vorticity on the Formation of Multiple Structure of Natural Vorticies"Journal of Atmospheric Sciences. 59. 3254-3263 (2002)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi