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2002 年度 実績報告書

噴火活動初期におけるマグマ過程の予測と火山災害の軽減

研究課題

研究課題/領域番号 14380204
研究種目

基盤研究(B)

研究機関九州大学

研究代表者

渡辺 公一郎  九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (10182916)

研究分担者 曽 南石  九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (20294887)
本村 慶信  九州大学, 大学院・理学研究院, 助手 (20037237)
田口 幸洋  福岡大学, 理学部, 教授 (00108771)
中西 哲也  九州大学, 総合研究博物館, 助教授 (50315115)
キーワード噴火活動初期 / マグマ過程 / セントヘレンズ火山 / 本質物 / 発泡ガラス / 顕微FTIR / 火山災害
研究概要

(1)噴火活動初期の噴出物より本質物を識別する手法を確立するため、1990年以降の雲仙火山および1995年10月以降の九重火山の噴出物の再検討を行った。
(2)現有の蛍光X線分析、X繰回折分析装置、3D顕微鏡、重液分離法などを用いて、初成マグマ物質と既存の岩石の破砕物質とに迅速に分離・識別する手法を再吟味した。
(3)米国のセントヘレンズ火山の現地調査を行い、1980年5月の噴出物調査、および新溶岩ドームの試料採取を行った。また米国地質調査所で収集されている初期噴出物の研究試料を収集し、それらの再検討を行った。
(4)顕微赤外分光光度計(FTIR,現有)を用いて火山ガラス中の水の精密な分析を行い、この結果から本質物質を構成する火山ガラスが特にH2O/OH比で識別可能かどうか検討した。さらに加熱条件下でこのような測定を行うため、顕微FTIR用の加熱ステージを購入した。以上の結果、発泡した火山ガラス片のH2O/OH比が0.8以下で総水分量がおおよそ3%以下であれば、本質物である可能性が高いことが分かった。
(5)初成マグマ物質を分離・濃集した後、X線マイクロアナライザーを用いてそれらに含まれる微結晶の分析を行った。
(6)セントヘレンズ火山の1980年3月の初期噴出物より、初めて本質物を検出した。この成果は本年8月にハワイにて開催される都市火山災害に関する国際会議にて発表する。これにより従来、水蒸気爆発と呼んでいた初期噴火の噴出物でも本質物を含む可能性があることが明らかになった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Koichiro WATANABE: "Volcanic activities and related epithermal mineralization in Kyusyu, Japan"Proc. Special Workshop on Earth and Technology. 17-22 (2002)

  • [文献書誌] 上川 真: "顕微FTIRによる火山ガラス微粒子の含水量測定と火山噴火活動モニタリングへの適用"自然災害研究協議会西部地区部会報・論文集. 27号. 55-58 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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