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2004 年度 実績報告書

遠地津波の特性を考慮した津波予報の抜本的改良

研究課題

研究課題/領域番号 14380205
研究機関岩手県立大学

研究代表者

首藤 伸夫  岩手県立大学, 総合政策学部, 教授 (90055137)

研究分担者 今村 文彦  東北大学, 大学院・工学研究科・災害制御研究センター, 教授 (40213243)
越村 俊一  , 財団法人・阪神・淡路大震災記念協会・人と防災未来センター, 専任研究員 (50360847)
キーワード津波 / エッジ波 / 大陸棚斜面 / 津波警報 / 2004年スマトラ島沖地震津波
研究概要

大陸棚に津波が入射した場合,その入射角によってエッジ波が励起され,大陸棚上での乱反射を繰り返すことにより振動が長期化する傾向がある.津波予警報の精度向上は,第1波や最大波の到達時刻・波高の予測精度に加え,津波振動の減衰特性の予測精度も,予警報解除の意思決定の観点から重要である.16年度は,15年度に得られたエッジ波の予測精度の検討結果を応用し,南海トラフで発生する巨大地震による津波の減衰特性を評価した.津波波源に近い三重県太平洋岸のいくつかの地点を除き,津波の振動は少なくとも6時間以上継続することが分かった.
次に,2004年スマトラ島沖で発生した巨大地震津波,およびインド洋スンダ海溝沿いのプレート沈み込み帯で発生しうるM9クラスの巨大地震による津波の数値解析を実施し,インド洋沿岸部の津波増幅特性を,海底地形との関連で評価した.スンダ海溝に沿って発生し得るM9クラスの巨大地震による津波のエネルギーの指向性は,波源域の位置により,ベンガル湾およびミャンマーに向くタイプI,タイ・スマトラ島・スリランカ・モルディブに向くタイプII(2004年型),スマトラ島・ジャワ島を直撃するタイプIII,オーストラリア西岸に向くタイプIVの4タイプに分類できることが分かった.シミュレーション結果の可視化により,タイプIではベンガル湾奥の大陸棚,タイプIIではタイ西部の大陸棚およびスリランカの島周辺,タイプIVではオーストラリア西岸の大陸棚が,津波のエネルギー捕捉と局地的な増幅に寄与することが分かった.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2004 その他

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] エッジ波の発生を考慮した津波与警報の改良に関する研究2004

    • 著者名/発表者名
      河田惠昭, 奥村与志弘, 越村俊一, 藤間功司, 永井紀彦
    • 雑誌名

      土木学会海岸工学論文集 51

      ページ: 1311-1315

  • [雑誌論文] 現地データを利用した2003年十勝沖地震津波の数値解析と特性の把握2004

    • 著者名/発表者名
      大垣 圭一, 今村文彦
    • 雑誌名

      土木学会海岸工学論文集 51

      ページ: 271-275

  • [雑誌論文] 米国における津波対策2004

    • 著者名/発表者名
      越村俊一
    • 雑誌名

      月刊海洋 37・2

      ページ: 223-226

  • [雑誌論文] A new tsunami numerical simulation with Boussinesq-Type equations applied for the 1983 Nihonka-Chubu Earthquake tsunami2004

    • 著者名/発表者名
      Iwase, H., F.Imamura
    • 雑誌名

      Proc.APAC 2003,Makuhari, Japan

      ページ: 12-13

  • [雑誌論文] 2004年12月26日スマトラ島沖地震津波の数値シミュレーション

    • 著者名/発表者名
      越村俊一, 鈴木進吾, 今村文彦, 河田惠昭
    • 雑誌名

      第30回海洋開発シンポジウム論文集 (出版予定)

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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