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2002 年度 実績報告書

宇宙線生成核種をトレーサーとする物質循環の研究

研究課題

研究課題/領域番号 14380246
研究種目

基盤研究(B)

研究機関日本大学

研究代表者

永井 尚生  日本大学, 文理学部, 教授 (10155905)

研究分担者 松村 宏  日本大学, 文理学部, 助手 (30328661)
キーワード加速器質量分析 / 大気 / エアロゾル / 雨水 / 宇宙線生成核種 / ベリリウム-10 / ベリリウム-7
研究概要

八丈島および日本大学文理学部5号館屋上において大気・雨水試料の連続採取を行い、^7Beについて主にGe半導体検出器によるγ線測定を行った後、化学処理により分離・精製して^<10>BeのAMS(加速器質量分析)測定を行った。大気中^7Be・^<10>Be濃度,^<10>Be/^7Be、雨水中濃度から算出した^7Be・^<10>Beフラックス,^<10>Be/^7Beは全て3-4月に極大を示した。これは成層圏から対流圏への大気の流入を観測したものと考えられる。大気および雨水の測定結果について八丈島と東京(日本大学文理学部5号館屋上)を比較すると、大気中^7Be・^<10>Be濃度,^<10>Be/^7Beの季節変動のパターンはほとんど同一であるが、すべての値について東京の方がわずかに高いように思われた。顕著な差は3-4月の極大期に見られ、^7Be濃度には差はないが、^<10>Be濃度,^<10>Be/^7Beは東京の方が約2倍高くなった。これが再浮遊の影響と考えられる。次に雨水中濃度から算出した^7Be・^<10>Beフラックスの季節変動のパターンは春期の極大は一致したが、八丈島では夏期の減少が大きく極小期を示すのに対し東京ではむしろ増加している。^7Beの年間平均フラックスはあまり変わりがないが、^<10>Beフラックスは全体的に高く年間平均も当然高い。これも再浮遊の影響と考えられる。さらに大気と雨水の^<10>Be/^7Beの季節変動のパターンは東京・八丈島どちらにおいても顕著な差は見られないが、雨水の場合はどちらにおいても^7Beフラックスが低い場合は^<10>Be/^7Beが高くなるが、これは成層圏の影響ではなく、再浮遊の影響と考えられるので、この値を用いて再浮遊の影響を見積もり、補正することを検討する必要がある。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] M.Honda: "Cosmogenic nuclides in the Brenham pallasite"Meteoritics & Planetary Science. 37. 1711-1728 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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