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2002 年度 実績報告書

組換え林木をもちいたフェノール系環境汚染物質の浄化

研究課題

研究課題/領域番号 14380271
研究機関三重大学

研究代表者

木村 哲哉  三重大学, 生物資源学部, 助教授 (00281080)

研究分担者 粟冠 和郎  三重大学, 生物資源学部, 助教授 (20154031)
キーワードクロロカテコール / 有機塩素系化合物 / Relstonia / ポプラ
研究概要

本研究では有機塩素系化合物や農薬などで汚染された土地を植物の力で浄化する技術を開発する。進化速度が速く、環境に適応して様々な代謝能力を持つ微生物の汚染物質分解除去能を植物に発現させることを企てた。植物は土壌中の栄養源を利用して、長時間にわたって生命活動を維持することから、汚染物質の無毒化が持続的に進むことになる。具体的には、多環芳香族の微生物分解過程で生じるクロロベンゾエートを分解する土壌細菌から、これらの分解系遺伝子を植物に導入し発現させる。すでに、イネでクロロベンゾエート分解過程の律速であるクロロカテコールを酸化する遺伝子の発現に成功している。この技術をさらに発展させ、生育期間が長く土壌深くまで根を伸ばす林木にこれらの遺伝子を発現させ、汚染土壌の浄化をはかる。すでにイネにおいてRalstonia eutropha NH9株から得られたクロロカテコールジオキシゲナーゼ遺伝子cbnA遺伝子の発現に成功している。そこで、バイナリーベクターを使って、cbnA遺伝子をポプラで発現させ、クロロカテコールを分解できる高発現型プロモーターCaMV35S(E7131)の下流にcbnA遺伝子をつないで、バイナリーベクターに導入し、アグロバクテリウム法でポプラに導入した。ハイグロマイシン耐性で選抜した形質転換体は正常に生育した。PCR法とウエスタンブロッティング法で遺伝子の導入と発現を確認した。形質転換植物からカルスを誘導し、これを用いてクロロカテコール溶液とインキュベーション後、分解産物をHPLCで調べた結果、経時的にクロロカテコールが減少し、分解物のクロロムコン酸が生成した。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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