研究課題/領域番号 |
14380299
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
菊池 九二三 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 教授 (20006117)
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研究分担者 |
島 礼 宮城県立がんセンター, 研究所, 部長 (10196462)
田沼 延公 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助手 (40333645)
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キーワード | PP1 / NIPP-1 / PTPεC / MKP-7 / LDP-3 / Raf-1 / siRNA / JNK |
研究概要 |
プロテインホスファターゼの3つのファミリー、セリン/スレオニンホスファターゼPP、チロシンホスファターゼPTP、二重基質特異性ホスファターゼDSPについて、情報伝達ネットワークシステムを作動させるホスファターゼ分子群の分子機構と意義を解析した。結果は、以下に要約される。 1.レポーター遺伝子を用いた実験において、NIPP1-ΔCがpre-mRNAのスプライシングを抑制し、成熟mRNAレベルを減少させることを明らかにした。 2.PP1触媒サブユニットについて、siRNAを用いてHeLa細胞で解析し、PP1αが増殖に必須であることを明らかにした。 3.MKP-7がユビキチン化されて急速に分解されること、またこの分解が、MKP-7セリン-446残基のリン酸化により抑制されることを見いだした。 4.新規DSP分子のひとつLDP-3をCOS-7細胞に発現させると、ホスファターゼ分子であるにもかかわらず、JNKおよびp38に対し、その活性化を増強させた。 以上より、細胞増殖・ストレス・アポトーシスなどの情報伝達ネットワークシステムの制御に関わるホスファターゼ新規分子および関連分子の新しい機能と機構を明らかにした。
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