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2002 年度 実績報告書

受精におけるカルシウム動員情報伝達系の役割

研究課題

研究課題/領域番号 14380302
研究機関東京大学

研究代表者

深見 希代子  東京大学, 医科学研究所, 助教授 (40181242)

キーワード精子 / 先体反応 / カルシウム / 透明帯
研究概要

ホスフォリパーゼC(PLC)はイノシトールリン脂質代謝のトリガーを引く重要な酵素で、現在β,γ,δε4つのグループに分類されている。我々はδタイプのひとつ、PLCδ4遺伝子欠損マウスを作製し、PLCδ4が受精に関与する蛋白質であることを明らかにした。PLCδ遺伝子欠損マウスは、正常に成長し、野生型と比べて外見上の異常は観察されなかったが、PLCδ4遺伝子欠損オスマウスを用いた自然交配及び体外受精の結果、強い不妊傾向を示すことが明らかになった。PLCδ4が受精時のどのステップに関与するのか、更に分子機構を検討した所、卵の透明帯通過に必須な、精子先体反応に異常があることが明らかになった。またPLCδ4は透明帯による精子先体反応のみならず、プロゲステロンに依る精子先体反応にも関与していることが明らかになった。精子先体反応は、exocytosisの一つで、精子先体と精子細胞膜が融合し、プロテアーゼを放出する。この時細胞外からのカルシウムの流入が必要であること、イオンチャネルが重要な役割を持つことが明らかになっているが、そのメカニズムの詳細はわかっていない。そこでPLCδ4が、精子先体反応にどの様に関与しているか検討した所、細胞外からのカルシウムの流入に関与することが判明した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] K.Fukami: "Structure, regulation, and function of Phospholipase C iso2ymes"J. Biochem.. 131. 293-299 (2002)

  • [文献書誌] P.Niethammer et al.: "Co-signaling of NCAM via lipid rafts and the EGF receptor is required for neuritogenesis"J. Cell Biol.. 157. 521-532 (2002)

  • [文献書誌] K.Fukami et al.: "Phospholipase Cδ4 : from genome structure to physiological function"Advan. Enzyme Regul.. (in press).

  • [文献書誌] K.Fukami et al.: "Phospholipase Cδ4 is required for [Ca^<2+>]i mobilization essential for acrosome reaction in sperm"J. Cell Biol.. (in press).

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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