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2004 年度 実績報告書

出芽酵母のDNA複製阻害タンパク質の生理活性の同定

研究課題

研究課題/領域番号 14380332
研究機関基礎生物学研究所

研究代表者

小林 武彦  基礎生物学研究所, ゲノム動態研究部門, 助手 (40270475)

キーワードリボソームRNA遺伝子 / 遺伝子増幅 / DNA複製阻害 / Fob1 / 出芽酵母 / MCMヘリカーゼ / ゲノムの安定性 / RFB
研究概要

リボソームRNAをコードする遺伝子(rDNA)は細菌からヒトの細胞に至まで多コピーで存在し、真核細胞では反復遺伝子として存在する。通常反復遺伝子ではリピート間での相同組み換えにより、コピー数が徐々に減少していくが、rDNAの場合、コピー数安定化機構が存在し、それにより例えば出芽酵母では約150コピー前後で安定に保持されている。コピー数安定化機構の一つは、組み換えにより減少したコピー数を元に戻す遺伝子増幅作用である。出芽酵母では申請者らが単離したDNA複製阻害タンパク質(Fob1p)が、このrDNA増幅作用に必須な役割を果たしている。本研究の最終的な目標はFob1pによる遺伝子増幅作用の分子メカニズムを解明することである。
昨年までに、Fob1pは複製阻害配列(RFB)にin vivo、in vitroで共に特異的な結合活性を示すこと、特にin vitroではRFBに1周巻付く特殊な結合様式を示すことを発見した。本年度は実施計画に基づき、Fob1p自身に複製阻害活性があるか否かを調べるため、ヒト培養細胞から単離したMCMヘリカーゼに対するRFB-Fob1p複合体の阻害活性を調べた。その結果、in vivoで見られたような強い阻害活性はまだ再現されていないが、ある程度の阻害活性の存在は認められた。その弱い活性の原因として1)Fob1p以外の因子が複製阻害に関わっている、2)in vitroでの反応条件が適当ではない、の2つの可能性が考えられる。現在Fob1pと相互作用するタンパク質を解析すると共に、反応条件の検討を行っている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] 酵母を使った老化研究-rDNA仮説を中心に-2005

    • 著者名/発表者名
      小林 武彦
    • 雑誌名

      基礎老化研究 29

      ページ: 7-11

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] SIR2 regulates recombination between different rDNA repeats, but not recombination within individual rRNA genes in yeast.2004

    • 著者名/発表者名
      Kobayashi, T., Horiuchi, T., Tongaonkar, P., Vu, L., Nomura, M.
    • 雑誌名

      Cell 117

      ページ: 441-453

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [雑誌論文] Transcription-mediated hyper-recombination in HOT1.2004

    • 著者名/発表者名
      Serizawa, N., Horiuchi, T., Kobayashi, T
    • 雑誌名

      Genes Cells 9

      ページ: 305-315

  • [雑誌論文] SIR2は姉妹染色分体間結合を介してリボゾームRNA遺伝子を安定化している。2004

    • 著者名/発表者名
      小林 武彦
    • 雑誌名

      実験医学 22

      ページ: 1835-1838

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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