研究課題/領域番号 |
14380360
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
五嶋 良郎 横浜市立大学, 医学部, 教授 (00153750)
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研究分担者 |
衣斐 督和 横浜市立大学, 医学部, 助手 (10336539)
小倉 顕一 横浜市立大学, 医学部, 助手 (20326028)
中村 史雄 横浜市立大学, 医学部, 講師 (10262023)
桂 勲 国立遺伝学研究所, 教授 (00107690)
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キーワード | ドーパ / 神経伝達物質 / G蛋白連関型受容体 / アミノ酸 / 生理活性物質 / パーキンソン病 / ドパミン / 線虫 |
研究概要 |
従来ドパミンの前駆体に過ぎないとされてきたドーパ自身が神経伝達物質であるとの仮説を提起し、検証を重ねてきた。生理作用として従来より見い出していたラット孤束核に微量注入したドーパの血圧下降応答に、nNOS活性化が関与することを初めて証明した。一方、線虫のmRNAをソースとして、アフリカツメガエル卵母細胞系において神経伝達物質候補ドーパの受容体クローニングを施行した。その結果、同発現系においてドーパおよびその作動薬L-threo-DOPS(ドプス)に応答を惹起する受容体分子CeDOPAR(C elegans DOPA receptor)を同定した。同受容体はアミノ酸配列から7回膜貫通型のG蛋白質連関型受容体であることが判明した。ほ乳類ホモログの検索を行ったが、最も相同性の高い受容体はPAF受容体であり、identitiesは21%程度に止まった。CeDOPAの性質は以下の通りであった。1)ドーパおよびドプスの反復適用により強い脱感作を生ずる2)他の構造類似体、フェニールアラニン、チロシン、ドパミン等は無作用である。3)ドプスの応答はドーパ拮抗薬のドーパシクロヘキシルエステルにより拮抗される。4)免疫組織化学的方法において線虫の特定の細胞体において発現が認められる。5)CeDOPARに対するRNAi法を行った線虫個体においてドーパに対する行動変化(咽頭運動の亢進等)が消失する傾向がある。6)HEK293細胞において3H-DOPA結合の検出を試みたが今迄のところ明確な結合活性を検出できない。
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