研究課題/領域番号 |
14380368
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
饗場 篤 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (20271116)
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研究分担者 |
饗場 直美(福泉) 国立健康・栄養研究所, 主任研究員 (50199220)
松田 育雄 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (50335452)
野田 朝男 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (40294227)
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キーワード | mGluR1 / トランスジェニックマウス / tTA / ドキシサイクリン / プルキンエ細胞 / グルタミン受容体 |
研究概要 |
代謝型グルタミン酸受容体mGluR1は、ノックアウト及び小脳プルキンエ細胞だけでmGluR1を発現するマウスの解析の結果、小脳長期抑圧、シナプス除去、運動学習等に関与することが明らかとなった。本研究では、発生、学習等のどの時期にmGluR1分子が必要とされるかを明らかにするため、時間特異的にmGluR1分子の発現を制御できるマウスを作成、解析する。 本年度はドキシサイクリン投与によって転写活性が抑制できるテトラサイクリン調節トランス活性化因子(tTA)をプルキンエ細胞特異的なL7プロモーター下で発現させるL7-tTAトランスジェニックマウス(Tg)及びtTA依存的に発現するテトラサイクリン応答因子(TRE)下にmGluR1αcDNAおよび1acZを発現するTg(pBI-mGluR1-1acZTg)をそれぞれ1系統ずつ作製した。 pBI-mGluR1-1acZTgはさらにmGluR1(+/-)マウスと交配し、pBI-mGluR1-1acZTg/mGluR1(+/-)マウスを作製した。また、プルキンエ細胞を含む神経細胞でtTAを発現する神経特異的エノラーゼプロモータ下でtTAを発現するNSE-tTA TgもmGluR1(+/-)マウスと交配し、NSE-tTA Tg/mG1uR1(+/-)マウスを作製した。これらのマウスを交配したが、この2重Tgはドキシサイクリン非存在下で致死であり、ドキシサイクリン投与マウス同士の交配によりpBI-mGluR1-1acZTg/NSE-tTA Tg/mGluR1(-/-)マウスを得ることができた。このマウスでドキシサイクリン投与中止後にmGluR1の発現がプルキンエ細胞で発現することは免疫染色実験により、確かめたが、ウェスタンブロット解析では発現を検出できなかった。 現在は、pBI-mGluR1-1acZTg/L7-tTA Tgマウスを作成中である。
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