研究概要 |
本年度は、前年度作成したClostridiumの菌群特異的プローブ4種とLactobacillus菌種特異的プローブ7種をFITCでラベルしてFISH法を試みた。またBacteroidesに関してすでに報告されている2種のプローブを用いてFISH法の検討を行い、"fragilis"グループの菌種特異的プローブの作成を行った。 Clostridiumのプローブ4種類はいずれも明瞭にダイレクトスメアで糞便中の菌体を確認でき、プローブごとで検出される菌数に違いがみられた。Clostridiumの残りの1群については特異的プローブを検討している。Lactobacillusは糞便のダイレクトスメアを酵素処理することにより、いずれのプローブも特異的に反応したが、L. intestinalisとL. vaginallisは蛍光の強度が他のプローブに比べて十分ではなく、さらに検討が必要である。Bacteroidesは主にBacteroides "fragilis"グループを染色するプローブではFITCではなくCY3をラベルすることで明瞭に判定することができた。また、蛍光ラベルしたプローブとの反応後のWashingの方法を変えることで、より鮮明となった。菌種特異的プローブはB. acidofaciens, B. distasonis, B. fragilis, B. uniformis, B. vulgatusについてはすでに作成されており、B. eggerthii, B. ovatus, B. thetaiotaiomicronについて検討中である。
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