研究分担者 |
森 政之 信州大学, 医学研究科, 助教授 (60273190)
澤下 仁子 信州大学, 医学研究科, 助手 (40359732)
細川 昌則 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 形態学部, 部長 (00127135)
中村 明宏 信州大学, 医学研究科, 助手 (50313854)
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研究概要 |
1)促進老化および老化関連遺伝子の解析:(1)寿命を指標として行ったQTL解析で同定されたSAMP1の短寿命の関連染色体領域(第5,17染色体)のcongenicマウスを作成し寿命の短縮を確認した。(2)骨粗鬆症のモデルマウスSAMP6と高骨量系のSAMP2系との交配による3つの骨量決定遺伝子(Pbd-1,2,3)の同定を目指し、それぞれの染色体領域に対してcongenic, subcongenic, sub-subcongenic系統まで作成した。特にPbd2の候補領域の遺伝子発現解析の結果、Sfrp4(Wnt蛋白質のデコイ受容体)発現量がSAMP6で10倍以上上昇していた。「Sfrp4増加のためWnt蛋白質のシグナル伝達が低下し、骨芽細胞の分化低下の結果、低骨量になる」との仮説を実証中である。(3)アミロイドーシス好発系(SAMP1)と嫌発系(A/J)マウスの交配によるF2と戻し交配マウスを用いてアミロイド沈着程度と連鎖する染色体領域を同定した(第14,19番染色体)。 2)SAMP1精巣における遺伝子発現プロファイルの解析:serial analysis of gene expression(SAGE)法を用いて精巣での遺伝子発現プロファイルの加齢変化を検討し、マウス精巣での約19,000の発現遺伝子を報告した。SAMP1では半数体特異的遺伝子発現に関与する転写因子と下流の一群の遺伝子の発現低下が認められた。 3)老化促進モデルマウスを用いたほかの研究機関と共同研究:SAMP1では活動量が昼間に多く夜間に少ないリズム異常が認められ、運動で改善される事を明らかにした。愛知県心身障害者コロニーとのSAMP10の脳萎縮の機構解明を目指した交配実験、カネカ(株)とのCoQ10の老化遅延作用の検証と作用機構の解析、高知大学医学部と藻類を用いた抗老化効果の等の共同研究を行った。
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