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2003 年度 実績報告書

生体吸収性入工硬膜の開発

研究課題

研究課題/領域番号 14380394
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

高久田 和夫  東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 教授 (70108223)

研究分担者 大野 喜久郎  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50014238)
福田 秀昭  東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 助手 (50014163)
永井 正洋  東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 助手 (10013971)
キーワード生体材料 / 硬膜 / 再生 / 脳脊髄液 / 漏止め
研究概要

手術時に硬膜の代替として用いるための生体吸収性人工硬膜の開発を目的して研究を行った.吸収性の素材として,乳酸,グリコール酸,カプロラクトンの共重合体を利用し人工硬膜の試作を行うとともに,試作硬膜の機能特性と生体内での吸収特性について調べた.
試作人工硬膜の有効性を確認する実験として,新鮮ブタ硬膜を用いた液漏れ試験を行った.昨年度の研究により,液漏れは縫合方法に依存することが明らかにされていることから,今年度は縫合方法,縫合糸の種類,縫合ピッチについて,最適な縫合条件を探索した.その結果,糸の種類を選び,単純連続縫合でピッチを2mm程度にすれば,ほぼ完全に脳脊髄液の液漏れを防止できることが分かった.
試作人工硬膜の生体吸収性を調べるために,ウサギを用いた硬膜再建実験を行った.ウサギ頭蓋を開頭し正中の両側に5x10mmの硬膜欠損を設け,試作した人工硬膜を硬膜欠損部に留置した.最長1年間までの埋植期間について実験した結果,人工硬膜は2ヶ月程度までほぼ埋植時の形態を保つが,2〜3ヶ月で材料の吸収が開始し,6ヶ月では材料としての強度を失ない,6ヶ月で完全に吸収され体内から消えることが分かった.組織反応は吸収が進行している術後3ヶ月から6ヶ月でわずかに観察されるが程度は軽微であった.1年後には組織反応は全く終了していた.この結果から,開発した人工硬膜は有効であり,安全性にも問題がないものと期待された.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 高久田和夫 ほか: "生体吸収性人工硬膜の開発"日本機械学会バイオsンジニアリング講演会抄録集. 03-38. 293-294 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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