研究課題/領域番号 |
14380414
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
菅原 基晃 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (60010914)
|
研究分担者 |
氏家 弘 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (00138869)
常 徳華 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (10343550)
仁木 清美 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (40218095)
岡田 孝 アロカ株式会社, 主任
原田 烈光 アロカ株式会社, 課長
|
キーワード | 超音波 / ウェーブ・インテンシティー / 心機能 / 血管弾性 / カラードプラ / エコー・トラッキング |
研究概要 |
新たな循環動態指標として注目されているWave Intensity(WI)からは,心臓の収縮性を表す指標、拡張特性を表す指標、末梢からの反射波の影響を表す指標、等を定義できる。従って、病的心臓の動作状態、末梢循環(脳循環も含む)の病的状態、あるいはこれらの干渉の解析において、WIは他の指標にはみられない有用性を発揮することが期待される。我々の研究目的は、新しい循環動態指標であるWIを超音波法により非侵襲的に測定する装置を実用化し、これを臨床応用し、脳循環も含めた循環系疾患の病態の解析、治療効果の判定、予後の評価等に役立てることである。 本年度は、従来からアロカ社と協力して開発してきたWI測定システムの試作機の臨床評価を行った。データの収集は、東京女子医大、ウェールズ大、およびベルリン心臓センターで行った。東京女子医大では、正常例と各種心血管疾患例からデータを収集し、WI測定システムの基本性能の評価,および正常例と心血管疾患例のWIの特徴を比較検討し、病態生理解析上のWIの有用性を明らかにした。ウェールズ大では、正常例において、交感神経活動の変化による脳循環からの反射波の変化を測定し、WIが脳循環の解析にも有用な指標であることを明らかにした。ベルリンでは、心臓移植前の拡張型心筋症を対象とし、WIによる解析に基づき心臓移植が必要な時期の判定を行うための、データ集積を行っている。また、WI測定システムの開発から派生して、1点で脈波速度を測定する新しい方法を開発した。 試作機の性能評価と並行して、市販を目的とする次世代機の開発も進めている。次年度は、次世代機の臨床応用を展開する予定である。
|