研究課題/領域番号 |
14390023
|
研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
有江 大介 横浜国立大学, 大学院・国際社会科学研究科, 教授 (40175980)
|
研究分担者 |
植村 博恭 横浜国立大学, 大学院・国際社会科学研究科, 教授 (70184976)
森村 進 一橋大学, 大学院・法学研究科, 教授 (40134431)
深貝 保則 東京都立大学, 経済学部, 教授 (00165242)
大川 正彦 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (80323731)
齊藤 純一 横浜国立大学, 経済学部, 教授 (60205648)
|
キーワード | 分配的正義 / 経済哲学 / 英国:米国:韓国 / 福祉 / 国際研究者交流 / ロールズ / セン / 公共性 |
研究概要 |
3年計画の第1年度の研究計画では、研究課題である分配的正義の問題が、共同研究を構成する諸分野、各領域においてどのように受けとめられているかを相互に確認することが目的であった。第1回の研究集会(平成14年6月29日・東京都立大学)では、経済理論、政治哲学、倫理学、経済政策等いずれの分野においても、分配問題の解明と探求が最大の課題の一つとなっていることが明らかとなり、3年計画の本科学研究費による共同研究によって、理論・思想・哲学を通ずる学際的な問題提起と提言を行うことを確認した。 国際セミナーとして開催された第2回の研究集会(平成14年11月30日-12月1日・東京都立大学)においては、研究分担者に加えてJeffrey Young(米国:経済思想史)、Paul Kelly(英国:政治哲学)、Ian Gough(英国:福祉哲学)、Mo-Jeehwan(韓国:福祉理論)の各教授を招聘の下、分配問題に関して各領域で最もトピカルな課題を相互に検討し、本研究課題が学際的な検討によってこそ解明されるものであることが改めて明らかにし、こうした視点からの国際出版計画の実施を確認した。 第3回研究集会(平成15年1月25日・慶應義塾大学)を、研究分担者以外に外部の日本人研究者(熊谷次郎教授:桃山学院大学)を招聘し近代イギリスの経済思想史と政策史にテーマを絞って開催し、その「帝国」の拡大と国富の蓄積と分配の問題が18世紀からからの一貫した課題であったことを明らかにした。引き続き開催した第4回研究集会(平成15年2月14日:横浜国立大学)においても、福祉の経済哲学に関する最新の研究動向を外部の第一線の研究者(後藤玲子氏:国立社会保障・人口問題研究所総合企画部室長、神島裕子氏:東京大学大学院)を招聘して開催し、適切な哲学に裏打ちされた「ニーズ」をめぐる政治・経済システムの構築が緊要の課題であることが明らかとなった。
|