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2002 年度 実績報告書

多剤耐性病原菌に対する抗菌剤-感受性増強薬の創製と新規の耐性製禦系の解明

研究課題

研究課題/領域番号 14390038
研究機関徳島大学

研究代表者

樋口 富彦  徳島大学, 薬学部, 教授 (50035557)

研究分担者 敷島 康晋  アルプス薬品工業株式会社, 開発部, 研究員
柴田 洋文  徳島大学, 薬学部, 助手 (00093865)
新垣 尚捷  徳島大学, 薬学部, 助教授 (60151148)
キーワード生薬植物 / β-ラクタム剤-感受性増強薬 / ハイ・スループット・スクリーニング / SAR解析 / フラボン / 好気的エネルギー産生 / ストレスに対する抵抗性 / 二成分系シグナルトランスダクション
研究概要

新規の抗菌剤-感受性増強薬のハイ・スループット・スクリーニング
β-ラクタム剤に対する感受性を増大する新規の抗菌剤-感受性増強物質を,世界各国から採集した昆虫及び生薬植物から抽出した900種の複合成分を出発材料として発見し,特許化することを目的として研究を行い,以下の知見を得た.(1)単独で強力な抗菌効果を示したもの43種,強力なβ-ラクタム剤-感受性増強効果を示すもの43種を見出した.(2)強いβ-ラクタム剤-感受性増強効果を示した南米産植物のエタノール抽出物から,現在までに4種の化合物を単離精製し,構造決定した.そのうち2種(X1,X2)に強いβ-ラクタム剤-感受性増強効果を認めた.(3)X1のアルキル構造類似体を種々作製,それらのβ-ラクタム剤-感受性増強効果についてSAR解析を行い,アルキル鎖長との間に密接な相関を認めた.
新規抗菌剤-感受性増強薬の作用機作の解明
新たに発見された抗菌剤-感受性増強薬の実用化、さらにはより優れた増強薬開発のために,作用機作を明らかにすることを目的として,フラボンの存在により発現量がDown-制御またはUp-制御されたクローンについて,解析を行った.その結果,Down-制御されたクローンには好気的エネルギー産生に関係しているタンパク質をコードする遺伝子が含まれ,Up-制御されたクローンには二成分系シグナルトランスダクション・システムをコードするvraS, vraR遺伝子が含まれていた.vraS, vraRについてさらにこの遺伝子をノックアウトした変異株を用いた解析の結果,これらの遺伝子が薬物のストレスに対する抵抗性に関与する遺伝子であることが示唆された.

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Higuti T.: "Dramatic Induction by Flavone and its derivatives of Susceptibility to β-Lactam Antibiotics in Methicillinresistant Staphylococcus aureus"Phytochemistry Communications. 127-128 (2002)

  • [文献書誌] Matsuhisa M.: "Benzoylphloroglucinol derivatives from Hypericum scabrum"J. Nat. Prod. 65. 290-294 (2002)

  • [文献書誌] Arakaki N.: "Stoichiometry of Subunit e in Rat Liver Mitochondrial H_<+->ATP Synthase and Membrane Topology of Its Putative Ca2_<+-> dependent Regulatory Region"Biochim. Biophys. Acta. 1504. 220-228 (2001)

  • [文献書誌] Shibata A.: "Photocurrent of Purple Membrane Adsorbed onto a Thin Polymer Film : Effects of Monovalent and Divalent Ions"Studies in Surface Science and Catalysis. 132. 635-637 (2001)

  • [文献書誌] Shibata A.: "Alkane Derivative bacteriorhodopsin Interaction : Proton Transport and Protein Structure"Colloides and Surfaces B. Biointerfaces. 22. 31-38 (2001)

  • [文献書誌] Tamemoto K.: "Sesquiterpenoids from the fruits of Ferula kuhistanica and antibacterial activity of the constituents of F. kuhistanica"Phytochemistry. 58. 763-767 (2001)

  • [文献書誌] 姫田 敏樹: "「新ミトコンドリア学」.ミトコンドリアのバイオジェネシス"共立出版. 4 (2001)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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