研究課題
基盤研究(B)
大都市居住者の高齢化が進んでいる。高齢者は、健常高齢者、虚弱高齢者、要介護高齢者に大別される。健常高齢者、虚弱高齢者についての研究は皆無に近いが、虚弱高齢者が重度介護高齢者に移行しないような予防策を講じることは、虚弱高齢者の生きがいを維持する上でも重要であり、また、要介護高齢者に対する財政負担を押さえる上でも重要である。本研究では、大都市居住虚弱高齢者に対する「健康維持方策」と「生活支援」のあり方を総合的に検討した。具体的には以下の7つのサブテーマについて考察した。A)虚弱高齢者が現在の健康を維持していくための具体的な手段の提案を目指して、1)高齢者の食生活と消化・吸収機能の現状把握と検討により、問題点を指摘した。2)温湿度および室内照明など、虚弱高齢者世帯の居住環境実態を明らかにした。3)高齢者の健康状態に応じた外出行動実態を明らかにし、両者の関連を整理した。4)運動能、身体機能の評価により、生活支援のあり方を考え、運動プログラムを検討した。B)虚弱高齢者の重度介護高齢者への移行に日常生活事故が関ることが多いことから、5)住宅内事故や製品事故の実態と住宅改造(改善)の実際について明らかにした。C)虚弱高齢者は生活の一部に支援を必要とすることから、6)介護サービス利用度、サービス利用の満足度、生活満足度の検討を行なった。7)ボランティア等による地域支援システムのあり方について考察した。
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体力科学 56(6)
ページ: 1
体力科学 53No.3(supp
生活科学研究誌 Vol.1
ページ: 7
Proceedings of the 5th EBRA
