研究課題/領域番号 |
14390050
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研究機関 | 白百合女子大学 |
研究代表者 |
堀井 清之 白百合女子大学, 文学部, 教授 (40129896)
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研究分担者 |
谷 順二 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (30006192)
新垣 壬敏 白百合女子大学, 文学部, 教授 (60119328)
宮沢 賢治 白百合女子大学, 文学部, 教授 (70182011)
大類 馨 東芝ソリューション株式会社, 解析技術部, 部長
寺坂 晴夫 海洋科学技術センター, 主幹研究員 (40332522)
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キーワード | 社会合意形成 / 文理融合 / 暗黙知 / 文体構造 / 線形空間論 / ウェーブレット多重解像度解析 / 文化 / 計算科学 |
研究概要 |
本研究の目的は、数学的手法を用いて筆者の心象・思考プロセス・思考の枠組み・文体構造等の暗黙知を可視化するアルゴリズムを利用して、資源リサイクル施設等の設置に対する賛成派・反対派の文章を分析し、コンピュータを前提とした計算科学手法を用いて両者の共通点・相違点を可視化し、社会的合意形成のための文理融合知による客観的手法の確立にある。 具体的には、両派の文章を、線形空間論と画像処理を組み合わせた計算科学的手法を用いて、「文体の流れ・揺れ構造」の可視化、および「固有値の概念を利用した文章の特徴」を抽出することにある。 本年度は、社会合意形成における暗黙知評価システムによる試解析を行い、以下の点が明らかになった。 (1)暗黙知評価システムモデルを検証 過去の資源リサイクル設置に関する事例を数件選定し、賛成派・反対派の文章データを収集し、モデルを検証した結果、妥当であるとの結論に達した。また、議論の背景にある暗黙知、いわゆる、議論のプラットホームの相違が明らかになった。これらの成果は、日本原子力学会で発表した。 (2)暗黙知評価システムモデルによる試解析 対象事例毎に適切なキーワードを選定し、基礎データの抽出を行ない、開発した暗黙知評価システムにより試解析を行なった。その結果、地域住民の色々なしがらみで、本音を言葉にしない傾向があり、表層化した言語の背後にある暗黙知、それを隠そうとする巧みさの解析が重要であることがわかった。これらの成果のうち、「しがらみと社会合意形成」は可視化情報シンポジウムにおいて、また、「隠そうとする巧みさ」については日本機械学会シンポジウムで発表した。 (3)解析結果の可視化及び整理 異常の成果にもとづき、試解析結果の可視化を行い、賛成派・反対派の共通点・相違点を整理した。また、主張の変遷についても分析した。
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