本年度は、まず、モントレー国際問題研究所の研究員であったエリック・クロディーが執筆した生物化学兵器に関する概説書"Chemical and Biological Warfare"(邦題『生物化学兵器の真実』)の翻訳作業を完了し、シュプリンガー・フェアラーク社より刊行した。続いて、前プロジェクト(「生物兵器テロの包括的研究』)の報告書を基礎として、プロジェクト参加者にその後の知見を追加した論文を執筆願い、これらをまとめた論文集『バイオテロの包括的研究』およびその英語版"A Comprehensive Study on Bioterrorism"を、朝日大学法制研究所の研究叢書として刊行した。これらの論文集については、デジタル化作業(PDFファイル化)を行いCD-ROMとして添付した。個々の作業として、常石は、日本国内で発見された遺棄化学兵器および、それらが原因と推測される健康被害の調査・分析をすすめるかたわら、日本軍の生物戦について文献の調査作業を行い、これまでの研究成果を『化学兵器犯罪』として一書にとりまとめた。杉島は、オウム真理教のバイオテロについて分析作業を行い、モントレー国際問題研究所が編集している"Dictionary on Bioterrorism"へオウム真理教のバイオテロに関する一項を執筆し、オウム真理教のバイオテロに対する日本政府の法的な対応についてとりまとめ"Prehospital and Disaster Medicine"へ投稿・採用された(近刊)。
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