研究課題/領域番号 |
14401020
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
井村 哲郎 新潟大学, 大学院・現代社会文化研究科, 教授 (50303095)
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研究分担者 |
芳井 研一 新潟大学, 人文学部, 教授 (90092634)
原 暉之 北海道大学, スラブ研究センター, 教授 (90086231)
SAVELIEV IGOR 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 助教授 (60313491)
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キーワード | 中国東北近現代史 / 日ロ関係史 / 中露関係史 / 国際研究者交流 / 中国:ロシア |
研究概要 |
本研究は、これまで未公開であったロシア国立歴史文書館(RGIA)(在サンクトペテルブルグ)が所蔵する中東鉄道文書中の中国東北、中国、日本に関わる文書が中国東北近現代史研究にいかに利用できるのかを明らかにしようとしたものである。中東鉄道は帝政ロシアの東方進出のために中国東北経由で、ロシア本土とウラジオストックとを結ぶために19世紀末に建設され、日露戦争後に大連-長春間は日本に割譲されたが、1935年に満州国に買収されるまで存続した。このため、中東鉄道はロシアおよびソ連の中国政策、中国東北政策に重要な役割を果たしただけでなく、本文書群に含まれる中国東北に関わる日本情報も重要である。 中国東北近現代史研究には、ロシア語資料はこれまでほとんど利用されてこなかった。これは主に史資料の探索が困難であったためであるが、このような史資料の欠落を埋めるために、昨年度までのロシア国立歴史文書館での中東鉄道文書の調査をもとに、とくに中国東北の日本・中国・ロシア関係に関わる文書群を抽出し、ロシア語の目録とアブストラクトおよびそれらの日本語訳の作成を行ない、史料目録である本報告書を刊行した。 また、海外共同研究者である、A・R・ソコロフ(ロシア国立歴史公文書館館長)の論文「20世紀初頭の満洲行政改革」、N・A・サモイロフ(サンクトペテルブルグ大学歴史学部助教授)の論文「ロシアの大連市統治計画-ロシア国立歴史文書館の資料から-」を『環日本海研究年報』第12号に掲載した。
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