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2003 年度 実績報告書

13〜19世紀における列島北方地域とアムール川流域文化の相互関連に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14401021
研究機関東北学院大学

研究代表者

榎森 進  東北学院大学, 文学部, 教授 (10145972)

研究分担者 麓 慎一  新潟大学, 教育人間科学部, 助教授 (30261259)
佐川 正敏  東北学院大学, 文学部, 教授 (40170625)
細谷 良夫  東北学院大学, 文学部, 教授 (50042164)
キーワード列島北方地域 / アムール川流域文化 / 民族 / 交易 / 文化変容
研究概要

本研究の目的は、「列島北方地域」に展開した歴史の特徴を「民族」・「交易」・「文化変容」というキーワードを基にして、「アムール川流域文化」圏に展開した歴史との相互関係を解明するところにある。この目的を達成するため、平成15年度に研究代表者と研究分担者(研究協力者を含む)が共同で実施した諸調査と、それによって得られた知見は以下の通りである。
1、アムール川下流域の現地調査と、それによって得た知見。
前年度に行った海外共同研究者・ハバロフスク教育大学助教授のコピチコ・ヴィチェスラフ氏との打ち合わせに基づき、平成15年度のアムール川下流域の現地調査は、ナナイ地区とウリチ地区の2地域に限定して実施した。
調査期間:平成15年8月25日(月)〜9月8日(月)。
調査期間の前半は、主としてハバロフスクの博物館の調査とナナイ地区でのナナイ民族の調査を実施した。移動手段は現地でチャーターした車を利用した。ナナイ地区での調査は、トロツコエ村のナナイ民族の個人宅に宿泊し、ここを拠点にして、ナナイ地区の各博物館、民族文化館等を調査し、更にスカチャリヤン、トロイツコエ、ナイヒン、ネルゲン、リトガの各村に居住しているナナイ民族のお年寄り(インフォーマント)から聴き取り調査を行った。聴き取り調査を行った人数は、博物館長を含めて11名。後半は、コムソモールスクの博物館の調査とウリチ地区でのウリチ民族の調査を実施した。移動手段は、コムソモールスク〜ウリチ地区ボゴロドスコエ間は高速艇を利用し、ウリチ地区内は、現地でチャーターした車を利用した。ウリチ同地区での調査は、ブラヴァ村のウリチ民族の個人宅に宿泊し、ここを拠点にしてウリチ地区の各博物館、民族文化館等を調査し、更にボゴロドスコエ、ブラヴァ、サービンスコエの各村でお年寄り(インフォーマント)から聴き取り調査を行った。聴き取り調査を行った人数は、博物館長、同学芸員を含め9名。なお、帰国後、直ちに聴き取り内容のテープ起こしを行い、平成15年12月、平成16年1月にハバロフスクの博物館の民族学研究者タチアナ・メルニコワ女史を訪問し、上記の聴き取り内容について意見を交換し内容を補充した。平成15年度の現地調査で得た最大の収穫は、各民族の多くの人々から聴き取り調査をすることにより彼等の過去の生活の様相を把握出来たこと、またサハリンのアイヌとウリチとの結婚によって生じた「クイサリ」という姓が現在も存在しており、その系図を撮影することが出来たことである。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 榎森 進: "北東アジアから見たアイヌ"日本の時代史19-蝦夷島と北方世界-. 126-166 (2003)

  • [文献書誌] 榎森 進: "東北アジアのなかのアイヌ民族"財団法人アイヌ文化振興・研究堆進機構,平成14年度普及啓発講演報告集. 7-25 (2003)

  • [文献書誌] 細谷 良夫: "満州族政権としての清朝"東北アジア研究シリーズ(5),東北アジアにおける民族と政治. 147-164 (2003)

  • [文献書誌] 佐川 正敏: "仙台市郡山廃寺所用軒丸瓦の調査報告"東北学院大学・東北文化研究所紀要. 35号. 57-74 (2003)

  • [文献書誌] 麓 慎一: "幕藩体制と蝦夷地"日本歴史地名体系I,北海道の地名. 47-65 (2003)

  • [文献書誌] 児島 恭子: "アイヌ女性の生活"日本の時代史19-蝦夷島と北方世界-. 167-198 (2003)

  • [文献書誌] 榎森 進(編著): "アイヌの歴史と文化(2)"創童舎(仙台市)(2004年4月発刊予定). 235 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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