• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

13〜19世紀における列島北方地域史とアムール川流域文化の相互関連に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14401021
研究機関東北学院大学

研究代表者

榎森 進  東北学院大学, 文学部, 教授 (10145972)

研究分担者 細谷 良夫  東北学院大学, 文学部, 教授 (50042164)
佐川 正敏  東北学院大学, 文学部, 教授 (40170625)
麓 慎一  新潟大学, 人文社会教育科学系, 助教授 (30261259)
キーワード列島北方地域 / アムール川流域文化 / 民族 / 交易 / 文化変容
研究概要

本研究の目的は、「列島北方地域」に展開した歴史の特徴を「民族」・「交易」・「文化変容」というキーワードを基にして、「アムール川流域文化」圏に展開した歴史との相互関連を解明するところにある。この目的を達成する為に、平成17年度に研究代表者と研究分担者(研究協力者を含む)が共同で実施した諸調査と、それによって得られた知見は下記の通りである。
1、アムール川最下流域のウリチ民族及び中国領ナナイ民族である赫哲族の現地調査等によって得た知見。平成16年度は、中国東三省で関係史跡及び博物館の調査を行うと共に、黒竜江省民族研究所で黒竜江省内に居住している赫哲族の現状について聞き取り調査を行ったが、調査期間の不足から赫哲族の現地調査を行うことが出来なかった。その為、平成17年度は、黒竜江省内の赫哲族の調査と、近世日本の記録に「サンタン交易」の担い手としての「サンタン人」の動向が比較的詳細に記され、かつ現在彼等の主たる担い手が現ウリチ民族の先祖とする見解が多いことから、主としてウリチ民族の調査と中国の黒竜江省内の赫哲族の調査を行った。ウリチ民族の調査は平成17年8月9日(火)〜16日(火)、中国・黒竜江省内の赫哲族の調査は、同年9月4日(日)〜11日(日)に実施した。上記の調査によって得られた新たな知見は、先ず前者の調査では、ウリチ民族のクイサリ、デハリ、ドゥワン、チュクの4姓がアイヌ系の姓であること、また現在は氏族名としては存在していないが、アイヌと結婚したウリチが多く存在すること、等の諸事実である。後者の調査では、黒竜江省の街津口赫哲族郷、八岔赫哲族郷、四排赫哲族郷の4カ所の赫哲族の調査を行ったが、彼等はロシア領のナナイ民族に比し伝統的文化が破壊されている事実を把握することが出来た。本研究課題に関わる海外調査・研究は平成17年度で終了するが、残された諸課題の内、当面急を要する大きな課題は、サハリンとアムール川流域の諸民族とのモノ・ヒト・情報の主たる担い手となった「サンタン人」の実態解明である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] 宋・金時代における「粘土円筒上方笵型埋圧施文による軒平瓦」の発見2006

    • 著者名/発表者名
      佐川 正敏
    • 雑誌名

      アジア文化史研究(東北学院大学文学研究科アジア文化史専攻) 第6号

      ページ: 1-10

  • [雑誌論文] 日本古代木塔基壇の構築技法と地下式心礎、その東アジア的考察2006

    • 著者名/発表者名
      佐川 正敏
    • 雑誌名

      東北学院大学論集『歴史と文化』 第40号

      ページ: 126-143

  • [雑誌論文] 日露通好条約について-日露交渉とE・Bプチャーチンへの訓令を中心に-2006

    • 著者名/発表者名
      麓 慎一
    • 雑誌名

      日露関係史料をめぐる国際研究会・2006年予稿集(日本学士院・東大史料編纂所編)

      ページ: 1-16

  • [雑誌論文] ユーカラの歴史性を考える2005

    • 著者名/発表者名
      榎森 進
    • 雑誌名

      アイヌの歴史と物語世界(札幌大学ペリフェリ文化研究所)

      ページ: 29-39,155-159

  • [雑誌論文] ポサドニック事件について2005

    • 著者名/発表者名
      麓 慎一
    • 雑誌名

      東京大学史料編纂所紀要 15号

      ページ: 189-197

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi